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抗争後に着替えている時、笠原に相談があると言われ、現在笠原と柴崎の部屋にお邪魔中である。
「戦闘後のご飯がコンビニなんて寂しすぎなぁい?」
閉館直前の抗争だった為、ほとんどの隊員が夜ご飯を食べられなかったのである。
ちなみに、いつでもたらふく食べる笠原はコンビニ弁当を2つも食べている。
私としては笠原を見ているだけでお腹いっぱい。
必然的に、選んだのはアイス。
初めての検閲抗争後という事で奮発してハーゲンダッツである。
「2人とも、お疲れ。無事でよかった」
「うあーん柴崎、柴崎が警告入れてくれたから本守れたよお!」
「本当にありがとうね、柴崎。
...それで?笠原?相談って、何なのよ!」
「いやぁ、実はね...」
検閲後のことなんだけどさ、手塚に告白されて...。
いやもう冗談としか思えないような話なんだけどさ、本人はいたって正気みたいで...。
「え、何それ?とうとう手塚おかしくなったのかな?」
「それか新手の嫌がらせ?」
さすが柴崎。コメントに遠慮がない。
「そうだよねぇ、2人ともそう思うよねぇ。だって、あいつがその〜、あたしのこと、好き、とかさ、ありえなくない?」
「それで?なんて返事したの?」
「ちょっと待ってって...」
「「ヘタレ」」
柴崎とハモる。
「でも、試しに付き合ってみるのもアリだと思うけど?座学訓練共にトップでタスク所属、極め付けに図書館協会長の息子と来た。これ以上ない良い物件だと思うわよ。
あんた彼氏できたことないんでしょ?あれが初彼なら申し分ないと思うけど」
「え、待って柴崎。笠原彼氏いたことないの?!こんなかわいいのに!」
「そーよねー、こんなかわいい笠原のこと振るとかそいつら目ぇ腐ってんでしょ」
「いやー、でもね、いっつも『俺より大きい女はちょっと』とか言われんのよねぇ。あたし、男子含めて中学で一番大きかったからさぁ、あたしより大きい男子とかいなかったんだよねぇ」
「え、まさか、、笠原、高校でも恋とかしてたわよね?」
「ん?中学までだけど」
「わぁ!珍獣!」
素直に驚く柴崎も柴崎だけど、まさか笠原の恋愛遍歴が中学までだとは...。
「...んで、手塚はどうなのよ?私だったら手塚アリだけどなぁ」
「でも、そういうのはちゃんと好きな人とじゃないと...」
「乙女が!乙女がここにいます軍曹!」
柴崎の声は女子寮の同じフロアには確実に響き渡っただろう。
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るり(プロフ) - 絢さん» ありがとうございます!!ご期待に添えるように頑張ります! (2017年5月13日 5時) (レス) id: f6d4dd4d44 (このIDを非表示/違反報告)
絢(プロフ) - この作品、すごく好きでいつも読ませていただいてます!頑張ってください! (2017年5月11日 20時) (レス) id: 021a2c26af (このIDを非表示/違反報告)
無名 - こんにちは、堂上教官ファンです。作品すごくおもしろうです。 (2017年3月29日 15時) (レス) id: 30bcd37fb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:るり | 作成日時:2017年3月4日 20時