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「手塚一等図書士、入ります」
「笠原一等図書士です!」
手塚と笠原も続いて入ってくる。
室内には、稲嶺司令、玄田三等図書監、そして小牧教官に堂上教官がいた。
稲嶺司令は、非戦闘員12名が良化特務機関の襲撃により亡くなった、通称『日野の悪夢』の生き残りである。
玄田三等図書監は、教官の1人だったんだけど、関わる機会がなかったから、ほぼ初対面のようなもの。
「えっ!おじさん!なんでここに?!」
司令室に入ると、笠原が叫んだ。
おじさん?まさか笠原、司令の顔を知らなかったの?
教官たちを見ると、堂上教官は眉間のシワを深くしていて、小牧教官は上戸に入っている。
おじさん、と呼ばれた司令は、穏やかに微笑 んで
「その節はお世話になりました。良いサービスでしたよ」
と言った。
笠原...何やらかしたんだ...。
「まあまあ、自己紹介しようじゃないか!
俺は玄田、タスクの隊長だ!
諸君を、図書特殊部隊に歓迎する。
3人は、小牧幹久二等図書正と共に、新しく編成された堂上班に入ってもらう!」
「ええぇぇぇぇ!」
悲鳴を上げた笠原の脇に肘鉄をお見舞いして黙らせる。
「なんだ、全国の隊員が目標とするタスクに選ばれたんだぞ?何か不満か?」
「い、いえ、そんなことは...」
「じゃあ不満は俺か。先日の件で指導不足を思い知ったからな。とことん鍛えなおしてやる」
ちなみに笠原は先日、、勝手に書店で、三正以上にしか認められていない見計らい権限を使おうとしたらしい。
笠原、座学聞いてなさすぎ...。
でも、良かったな。
私としては、上官が変わらないから、安心できる。
笠原は不満みたいだけどね。
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るり(プロフ) - 絢さん» ありがとうございます!!ご期待に添えるように頑張ります! (2017年5月13日 5時) (レス) id: f6d4dd4d44 (このIDを非表示/違反報告)
絢(プロフ) - この作品、すごく好きでいつも読ませていただいてます!頑張ってください! (2017年5月11日 20時) (レス) id: 021a2c26af (このIDを非表示/違反報告)
無名 - こんにちは、堂上教官ファンです。作品すごくおもしろうです。 (2017年3月29日 15時) (レス) id: 30bcd37fb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:るり | 作成日時:2017年3月4日 20時