狡く、賢く�� ページ8
side JM
『じゃあ、あれまた歌ってください、子守唄』
「あ、いいよ？また泣かないでね」
大丈夫、と笑って彼女は目を閉じた。
この距離で大丈夫なんだろうか。触れてしまうような距離にいる。本当、兄として信頼されてるんだなと思ったら、やっぱり複雑だ。
そんなに長くもない子守唄を歌い終わって、いざシャロナの顔を盗み見ると目は閉じていたが口は笑っていた。
「なに笑ってんの笑」
『ふふふ、冷静に考えてオッパの歌声を独り占め出来るなんてすごいなって思ったらにやけちゃった』
そう言ってクスクス笑っている
「ほんとそうだよ！いくらすると思ってるの？笑」
ふざけて言うと
『絶対払えない金額！』
と楽しそうに笑っている。
こういう時の無邪気なシャロナを見ていると、これが素なのかなって思う。
いつもと違って年相応なノリで、なんていうか、ギャップがいい。可愛い。
「ほんとだよ、特別だよ？とくべつ！」
『子守唄じゃない唄も聴きたくなっちゃう』
そうやって上目遣いで言ってくる。自分が可愛いことわかってるのかと思う。
「…何聴きたいの？」
『うーん……オッパが私に聴かせたいなぁって思うやつ』
「本当はあまり曲名知らないんだろ！笑」
勉強中ですー！
と、あまり反省してなさそうに笑うシャロナ。ほんと、今日はやけに明るいな。こっちまで明るい気持ちになる。このささいなやりとりが幸せで心地いい。
「じゃあ…」
♪첫눈에 널 알아보게 됐어…
DNAを選曲して歌う。
理由は歌詞の通りだ。君にこんなに惹かれるなんて、DNAが反応してるとしか思えない。今この曲をレコーディングしたら、この時以上の力が出せそうだ。
1番だけ歌ってやめて、シャロナの顔を伺う。
『ありがとう。私この歌知ってたよ、好きだよ』
そう言ってニコニコ笑っている。ゆっくり歌ったからか、少し眠そうだ。笑
「そう、じゃあ俺のことも好き？」
『うん、好き』
限界が近付いてきたのか、あくびを我慢して目を閉じたシャロナ。
返事は少し寝ぼけてしているのかと思うくらいの即答だった。
好きに深い意味はないのをわかっているのに高鳴る気持ちを抑えられなくて
「俺も好きだよ、おやすみ」
ベッドサイドの電気を消して、彼女を包み込むように腕を回して目を閉じた。
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Charlotte(プロフ) - やこさん» 遅くなりました！ありがとうございますー！！そう言ってもらえると励みになります(^^)早めに更新出来るように準備しますね！！ (2021年5月15日 17時) (
レス) id: f121e2d633 (このIDを非表示/違反報告)
やこ(プロフ) - 毎日の楽しみです！続編待ってます！ (2021年4月17日 21時) (レス) id: dfb73e934c (このIDを非表示/違反報告)
Charlotte(プロフ) - ymam30さん» コメントありがとうございますー！！一気読みしてもらえたの嬉しいです！！励みになります！毎日更新目指してますので、これからも読んでいただけたら嬉しいです(^^) (2021年4月15日 22時) (レス) id: f121e2d633 (このIDを非表示/違反報告)
ymam30(プロフ) - 面白くて一気に読みました^^続きが楽しみです。応援してます！ (2021年4月15日 11時) (レス) id: b8f82c7081 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Charlotte
| 作成日時：2021年4月13日 20時
