第三十五話 ページ38
「ねーえ、話聞いてんの!?竜胆!」
「ああ。」
「嘘!絶対聞いてないじゃん!!最近話しかけても上の空だし!他に好きな女でもいるんじゃないの!?」
「っ!!いねぇ。馬鹿言ってんじゃねぇよ……!」
「ホントにいないの?」
「いねぇって言ってんだろ。」
「…じゃあこの女の子は?」
「勝手に携帯取るなって!…ただの妹だよ。」
携帯を奪われ、待受けを突き付けられる。
それはこの前ゲーセンでAと撮ったプリクラ。
Aに腕引っ張られて撮ったやつ。
「あ〜妹なんだ。」
その女はAが妹だと分かると途端に敵意を消した。
***
そろそろ部活の試合。
バトミントン部に入ってて、次の試合は凄く気合い入れてるんだ。
「七海ちゃん、ソウヤ君!私頑張るから、絶対観に来てね!あ、でもこれたらでいいから!!」
「どっち?行くから安心しな!」
「うん、俺も行くよ。」
「ね〜灰谷さん!私達も行くからね!」
「え、あ、石丸さん達…うん、ありがとう。」
変なの。あんまり普段話しかけてこないのに。
「……なーんかやな予感……」
「そう?」
「Aはあれかもだけど、何となく分かるよ、アイツらの考えてること。」
「そうかな……?」
家に帰ってからも、試合のことを蘭ちゃんと竜ちゃんに話した。
そしたらふたりとも観に来てくれるって!
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作者名:桜花 | 作成日時:2022年9月4日 18時