No.42 ページ49
キイイイイン…
あまり良くないかもしれないが、今は手段を選んでる暇はない。そう、他の人の作戦を盗聴しているのだ。勿論この音響は私にしか聴こえないように調節して。
…私の苦手分野である個性を持つ上鳴君、彼は轟君の所か…なら、私が組むべき相手は…あの人達に絞られる。
「五無君、霧隠さん、不気君。君達です。作戦は…｣
「責任重大！頑張らなきゃね！｣
「おう！｣
「そうだな！｣
─騎馬戦開始。
「Aを狙うぞ！｣
「その1000万、絶対に…！｣
「…そうか。…この世に生ける動物達よ。我を勝利に導かんことを。｣
するとユラッと顔をあげて、回りを見下ろす様に。
「…狩るぞ。｣
ゾクッとする顔。やはりこいつには何か有りそうだ。絶対的な実力を見せられる、何かが…
「皆さんは私の指示があるまで、防御に徹してください。｣
「オッケー！｣
「おう！｣
「わかった！｣
常闇君対策は…
「頼むよ、ホーク。お前には彼対策以外にも仕事をしてもらいます。無茶をさせるね、後でちゃんとお前の好物をあげる。｣
ホーク。知人の鷹だ。
様子を見る限り、あの物間君は相手にしない方がいい。私の個性を真似されたら、形成を立て直せない。
鷹であるホークの爪は、誰よりも鋭い。死角になる所からの彼の攻撃をもしのげる。
キイイイイン…
聴こえる、皆の声が。そして轟君の声も。
「飯田前進｣
「ああ！｣
「八百万ガードと”伝導”を準備｣
「ええ！｣
「上鳴は…｣
「いいよ分かってる！！しっかり”防げよ”…｣
仲間にしっかり防げよという事から考えられることは１つだけ。
「五無君！急所、特に足を！｣
「了解！｣
五無君はゴムで私達の体をゴムで覆う。
来る…！
無差別放電130万V！！
「悪いが我慢しろ｣
足を凍らす轟君。すぐに水で溶かして、他の騎馬達の影に隠れながら彼に近づく。
「霧隠さん。｣
「オッケーだよ！｣
フワアと霧に包まれていく。
「行け！｣
それと同時にホークを飛ばす。
「なっ…｣
轟君の所から轟君の持ちPではないが、鉢巻きをひとつ奪えた。
「…お前は何故動ける？｣
「忘れてましたか？”ゴム”は電気を通しません。｣
霧隠さんの霧は効果抜群。まだ消えてない。
「不気君。｣
「分かってる！｣
気配遮断で近づく。今、爆豪君が近くにいる。もう目前。
私は手で銃の形を作る。
「”水銃”…！｣
その水は気配遮断のお陰で気づかれない様に上手く巻き付いた。私の手元に鉢巻きが渡った。
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作者名：桜花 | 作成日時：2018年9月28日 17時
