私が夢見たヒーローに。 (ページ40)

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No.34 ページ40

昼休みにて…

「あっ！かっちゃん、轟君！もう来てたんだ！｣

「ああ。｣

僕たちはオールマイトに言われたとおり、お昼を一緒に食べることになった。本来は飯田君達と同じ所で食べるが、Aさんは人の少ない屋上がいいとのこと。

ドアを開けると、ぬいぐるみを抱っこして眠るAさん。

いや、そのぬいぐるみ、どっから出したの。あっ、個性か！

「…緑谷君…轟君、爆豪君。待ってました。｣

「ごめんね。お昼食べよう！｣

そこから食べ始めたものの…

Aさんはお弁当の量が少ないんだなあ…まあ、女の子だからね。そのため、早く食べ終わってしまった。

…ん！？

Aさんはゴソゴソと何かを取り出していた。

…お菓子？

いやちょっと待って！？お弁当の量とお菓子の量、差がありすぎじゃない！？

ポッキーやら飴、チョコにわたあめまで…すごい甘党なんだ…

「Aさん、それ甘過ぎない？｣

「私は…甘いものがないと…つらいです。｣

「見てるだけで吐くわ、んな甘いもん。｣

あ～、かっちゃん辛いもの好きだもんな～

二人は合わないかもね…

するとAさんは２本目のわたあめを取り出して、相変わらずの無表情でかっちゃんの口に丸ごと突っ込んだ。

Aさん、そんな事できるの君だけだよ…

「それ、食べたかったけど、あげます。｣

「いらんわ！｣

可愛すぎるよAさん…！！

「緑谷君も轟君もどうぞ。｣

僕たちには、他のお菓子をくれた。

「ああ。｣

「ありがとう！｣

すると…

「…？なんだか下が騒がしいですね。｣

「そうか？｣

「僕たちには聴こえないけど。Aさんの個性の力…？｣

「いえ。今のはただ単に聴覚を使っただけです。五感を使う訓練は受けてますから。もっと細かい音を拾うには、やっぱり個性の力は必要です。｣

するとAさんは、何かを唱えていた。

「…闇夜さえも飛び回るコウモリの絶対の聴覚を、我に与えよ。｣

キイイイイン…

…超音波？

「…？マスコミ…？｣

すっとこっちを向いた。

「どうやら、マスコミが入り込んだ事で、セキュリティ3が突破されたみたいです。それに、飯田君が指示を出したおかげで、皆冷静さを取り戻した。｣

「…そっか。｣

雄英でもこんなことがあるんだな…。