泡瀬くん大好き子犬ちゃん！ (ページ5)

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第５話ページ5

「洋ちゃん、今日も色々ありがとうね！また明日～｣

「おう。また明日な。｣

「うん！｣

──
その日の夜。

俺は久しぶりに夢を見た。

その夢には幼い頃のAがいた。泣いているのだろうか、両目をゴシゴシ擦りながら歩いていた。

話しかけてもこちらをみない。
…そっか。夢だもんな。

でも、昔のことを思い出した。

あいつは俺になついている…と思う。
結構距離感は近いけどさ、アイツ、時々どこか壁を感じるというか…一定以上に踏み込んでこないんだよ。

いろんなことを抱えこみやすいっていうか…俺が異変を勘ぐったとき、それを早く察して何でもないようにしちまう。

アイツはアイツなりに考えてるし頑張ってるんだ。
ただ、アイツは自分の性格や恐怖心から一度は夢さえも諦めかけた。
そんな所はどうしても見たくなかった。

あー…なんか久しぶりにキツい夢みたな…

いや、この事を忘れないでいるためには戒めっつーか教訓？になるから運が良かったって考えるべきか？

…わっかんね。