第１７話 ページ17
思わず飛び出してきちゃった。
…これからどうしよう。
学校を辞める？せっかく洋ちゃんに背中を押してもらって実現しそうな夢なのに？
B組の子達に合わせる顔がない。
洋ちゃんになんて言えばいいの。
バカなことしたなぁ…そんなこと思っても、どんなに考えても、時間は戻ってきやしないのに。
唐突に肩に手を置かれて肩が跳ねる。
｢お前、走るの早すぎんだろ…｣
｢洋ちゃん…｣
｢こっち向け！｣
｢〜っ！！｣
｢A、確かに俺は気になってる女子いた！八百万さんだ！けどあくまで気になってるだけだ。不安にさせたよな。俺さ、結構自分の気持ちに悩んでたんだよ。お前の魅力と彼女の魅力は全然違うだろ？でも俺はやっぱりお前じゃなきゃだめだった。お前の面倒見れねぇと、正直つまんねぇよ。お前が好きだ。｣
｢うわぁぁぁぁぁぁん…！！洋ちゃんのバカバカ！！一生許さない！！｣
ドカドカと胸を殴る。
｢おーおーなんとでも言え。｣
｢…約束、覚えてたの。｣
｢ああ。｣
──
"洋ちゃん！わたし洋ちゃんがすき！だいすき！"
"おれも！Aがすきだ！りょうおもいってやつだな！じゃあおれたち、おっきくなったらけっこんしよーぜ！やくそくな！"
"！うん！やくそくだよ？"
──
｢むー…私も、洋ちゃんが好き。｣
｢おう！｣
ぐいっと顔を両手で上げられて、上を向かされた時に、影が重なった。
｢〜っ！！｣
｢どした？ドキドキしてる？｣
｢洋ちゃんのバカ！すき！｣
｢そりゃこっちの台詞だ。｣
｢絶対離れないからね！毎日面倒みてもらうからね！！｣
｢こりゃ大変なお姫さまだな。わかってるよ、姫さん。ほら、行くぞ。｣
｢！！うん！！｣
終わり
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作者名：桜花 | 作成日時：2021年5月9日 12時
