紫の正体 ページ3
「私A組だった!」
「私も!よかったぁぁ!」
「俺Bだけど...お前は?」
「俺C!別じゃん...」
あいつらもやがてえぐいくらいの喪失感に襲われてしまうんだろう
本当に可哀想なやつらだ
俺は後悔も失敗も喪失も経験したくない
...それは、俺がまだ小学校五年生の時だ
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ものすごく美形で優しい年下の友達がいた
淡い紫色の瞳と髪
彼は幼くしてすれ違う人を何度も振り返らせるくらいの美しさを持っていた。
彼と俺は親友だった
...東雲奈央。それが彼の名前だった
いつも通り遊んでいた日のことだ
橙「奈央!次あのゲームしようや」
奈「うん!えへへ...」
奈「!...っ、げほっ...ごほっ、」
橙「奈央!大丈夫!?」
彼は突然倒れ込み、赤黒くてドロっとした液体を吐いた。
橙「...今すぐ救急車呼ぶな!!」
俺は持っていた携帯電話で救急車を呼んだ
そして、母親も。
あの子は親がいないので、兄がいた
名前は東雲奈良。とてもそっくりだった。
俺の咄嗟な行動で、奈央の命は助かった
...ただ、奈央はいつまでたっても覚めなかった
奈央は脳死だった
どれだけ待っても帰ってこないのだ
...ただ、心臓が動く人形になった
俺は瞼を腫らし泣き崩れた
─────────────────────
...その喪失感は今も残っている
もう失いたくない
だから、大切な人は存在しないことにする
そうやって、自分を守った
それが、俺が傷つかない方法だった。
ぴーんぽーんぱーんぽーん
「朝会が始まります...すみやかに体育館に移動して下さい。」
─────────────────────
「先生の自己紹介をはじめます」
「では、東雲先生。どうぞ」
...奈央と同じ苗字
なるべく関わらないようにしなきゃ
奈央の記憶が蘇る...
紫「どうも、東雲七夜です。」
紫「保健室を担当させていただきます。
相談室の担当でもあるので、悩みがあればなんでも相談してください。」
あ、朝の...
「なぁ、めっちゃ可愛くね...?」
「男だよな?うわぁ...」
「俺狙おうかな...めっちゃ怪我とかしてw」
「それは馬鹿だろw相談しにいけよw」
「え、でも保健室よくね...?w」
はぁ、卒業したら無縁だってのに。
なにが狙おうかな、だ。
汚い話で盛り上がって。
虚しくフラれるか三年後別れるかで終わりだ
それに男だぞ、あいつ。
狙えるかってんだよ、馬鹿なのか?
高校生の癖に、頭の悪い奴らだ
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しばいぬ。のサブ的な - 知らないうちに完結になっててワロタ (2021年5月28日 20時) (レス) id: 861ba6ed44 (このIDを非表示/違反報告)
さくさく餅 - しばいぬ。のサブ的なさん» ガンバ(((( (2021年3月20日 22時) (レス) id: 646f145854 (このIDを非表示/違反報告)
しばいぬ。のサブ的な - 久しぶりにここに来たら我なるべくサボらない宣言してて草()サボりまくってたので近いうちに更新したいと思います(今じゃないんかい) (2021年1月10日 13時) (レス) id: 861ba6ed44 (このIDを非表示/違反報告)
さくさく餅 - しばいぬ。さん» 返信遅くなっちった、、、wあ、様付けるほど俺高嶺じゃないですよw頑張ってください! (2020年12月22日 3時) (レス) id: 1547c847a3 (このIDを非表示/違反報告)
しばいぬ。(プロフ) - さくさく餅さん» さくさく餅様!?!?まさかコメントが貰えるとは...光栄すぎます!!はい!!なるべくサボりません!!!← (2020年8月30日 8時) (レス) id: d13fb7ca72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しばいぬ。 | 作成日時:2020年8月9日 8時