しつこいです、ソンフンくん。 (ページ13)

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sh side

そのまま練習室に滞在したが
練習といえる練習は出来なかった

そのため、貰ったチョコを大事に鞄に入れて
俺は練習室を出た

「うわ、最悪だ…」

ザーザーと降りしきる雨を見て
この一言が口から自然と出ていた

そういえば、天気予報では
大雨予報と雷予報が出ていたような…

思わず溜息が零れた

俺はすぐさまマネニムが出してくれる車に
乗って、宿舎へ向かった

「ただいまー」

返事がない、「おかえり」が聞こえない
靴的には全員居るはず……

「あれ？こんな靴あったっけ…」

見た事のない女性らしいスニーカーがあった

ゆっくりとリビングのドアを開ける

そこに見えた景色を察するのには
だいぶ時間がかかってしまった。

「なんで、Aさんが…？」

バスタオルを頭に掛けられて
戸惑ったようなAさんと、そんなAさんを
心配するメンバーたちが一斉に俺を見た

sn「ヒョン、遅いですよ！」

「い、いや、状況が理解出来ないんだけど」

俺が焦っているとAさんは
頭に掛かっていたバスタオルをジェイに渡し
一礼してから帰ろうとしているのか、
鞄を持ってこちらへ歩み寄ってきた

帰って貰った方が俺の気持ち的には有り難いが
外は大雨と雷だ。危なすぎる

そう思って、俺は俺の横を
通り過ぎようとするAさんの腕を掴んだ

「止むまでここに居てください」

Aさんは一瞬目を見開いた
だが、すぐ普段の表情に戻った

A「…でも」

「いいですから」

メンバーも驚いているようだった。

Aさんは素直に聞いてくれた

それはいいが、俺は気が気じゃなかった。