社内ベビーシッター4

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山田太陽side


「ぼくぼたんおしたい！」


「分かった。ちょっと持ち上げるね。」


今、僕の両手には小さな手が握られていて、迷子の僕を小さな二人に連れ行ってもらってる最中。


のんくんはエレベーターのボタン押すのが好きみたいで、抱っこして押させると出来たでって大喜び。


「何階にお父さんいるの？」


「えっとな…よんかい！」


「じゃあ持ち上げるから押してね。せ〜のっ」


「えいっ！おせた！」


「押せたね。」


子どもって可愛い！僕も紗名子さんと上手くいったら子ども欲しいな…



「ついたー！」


4階に着くと、のんくんは流星くんを引っ張りながらたたたとオフィスの中へ。


「おとんここやなかった。」


すぐに戻って来て、違うって言ってまたエレベーターの中へ。


「つぎはななかい！」


「つぎはきゅーかい！」


「つぎは…」


ってのを5回くらい繰り返しても、桐山さんのところにはたどり着けなくて、


「のんわからんっ、ひっく。」


ついに泣き出してしまった。泣き出したらどんなに慰めても止まらなくて、とりあえず抱っこしながら大丈夫だよと声をかける。

そしたら流星くんも僕の服の端を握りながらしくしく泣き出しちゃって、子育て経験なしの僕じゃどうしようもできなくなってしまってた時、



「あれ？のん？流星もおるやん。あ！太陽くんやん！」


「桐山さん！」




続く

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