社内ベビーシッター4

たいようにーちゃん　リク ページ6

たいようにーちゃん1



？side


「あっれ〜？たしかここだったんだけど…」


会社に渡された紙に書いてある通りの場所にたどり着くと、待ち合わせていた人はいなくて、



「ねぇ、おにーちゃんどーしたの？」


足元をちょんちょんとつままれて、誰かと思ってみると小さな男の子がいた。


「ぼく？間違って会社に入っちゃったの？」


「ちがうよ！だって、ぼく、ここにまいにちきてるもん！」


「えっ？」



そうして指差した場所は、

「にじいろ保育ルーム？」


「うん！あ、ぼくのおともだちよんでくる！」

その子はトテトテと保育ルームって言われる所に入っていった。


「ねむい…」


「りゅうやで！ぼくはのん！おにーちゃんは？」


「あ、えっと、山田太陽…」



「たいよう…じゃあ、たいようにーちゃん！」


「たいよーにーちゃん…。」


「たいようにーちゃんだれさがしてるの？」


「えっと、桐山照史さんっていう方を探してるんだけど…」


「ぼくのおとんやで！おとんならうえにいる！いっしょいこ！」


「え？あっ、」


桐山さんのお子さん？に手をとられて行こうとすると、


「のんちゃ〜ん、勝手に外出たらあかんっていってるやろ〜？」


保育ルームから男の人が出てきた。


「かみちゃん！ぼく、たいようにーちゃんおとんのところつれていく！」


「え？何の話？」


「あ、僕、桐山照史さんっていう方と取引しております。山田太陽です！今日待ち合わせしてて、その場所に来たんですけどいなくて、」


「やからぼくがおとんのとこつれていくの！」


「のんちゃんちょっと待ってな？僕、ここでベビーシッターやってます神山智洋です。桐山照史なら連絡先持ってるので、連絡しましょうか？」


「いやや！のんがおとんのとこつれていく！」


「え？のんちゃんほんまに行ける？」


「いける！！きのうもいったもん！」


のんくんすごく行きたそうだな。


「のんくん、連れて行ってくれるの？」


「うん！」


「じゃあ、僕にお父さんの場所教えてほしいな。」


「いいんですか？」


「はい！」


「じゃあ、のんちゃん、迷子になったらエレベーターで1番下に戻ってくるんやで？」


「うん！いちをおす！」


「よろしくのんくん！」


「うん！おててつなご！」


「つなご〜」


「りゅうも」


「流星は…」


「うん！一緒に連れていってほしいな！」


「ん！」


「かみちゃんいってきます！」


「気をつけてーな！」






続く

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