社内ベビーシッター

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「大毅もしかして…犬アレルギー？」


「けほっ、おん！」


いやいや、そんなに元気に返事されても… 咳も出てきたし、そしてなんで俺も早く気がつけなかったんやろう。



「あれるぎ〜…でもな、だいきな、わんちゃんだいすきやから、かゆいのがまんできるで！」



大毅、そういう問題やないねん。アレルギー侮っちゃいけないからね。


とりあえず大毅の手と腕をしっかり洗って、咳のほうはそんなに酷くないから様子を見ることにした。




「こんばんわ〜」


照史君が迎えに来た。そして10分後には中間さんも。



「じゅんた！」


大毅は一目散に中間さんの方へ。



「今日もいい子にしてた？」


「おん！だいきな、きょうわんちゃんとあそんだんやで。」



「ええ！？犬と遊んだんか！？だ、大丈夫なん！？」



すごく焦っている中間さん。



「すいません…俺が早く気付けば良かったんですけど…」


「あ…いえ、大毅も元気そうですし、それに僕も神山君に大毅が犬アレルギーだと伝えそびれていたので。」


大毅、あんなに犬が好きそうなのに、アレルギーなんて辛いなと思っていると、


「けほけほっ」


「大毅、今日は帰ったら安静にしとこな。」


「うん…」


少し大毅の咳が増えてきて、喘息が出てきたみたいや。大毅なんだか寂しそう。



「犬が好きなのは分かってるけど、触ったら痒くなったり、けほけほが出たりするから…」


「うん…じゅんたごめんなさい。けほけほやだから、もうわんちゃんとあそばない…。」


「………。」



寂しそうに帰る支度をする大毅。



「大毅は犬が大好きなんや。でもアレルギーがあるから飼ってあげられないし、普段から犬をわざと遠ざけてるんよ。よっぽど今日犬と遊べて楽しかったんやろな。」



大好きな息子の好きなことを制限させるのは中間さんもきっと辛いやろな。何か良いアイデアは…



「……あ！俺、いい事思いつきました！」


「な、なんや？」


「えっとですね……


つづく

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