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「...ごめんなさい。突然聞いて。私って人と違うみたいなんです。あ、普通の。」
本当だよ。と内心思ったがそれは奥に閉まっておいて。
僕は彼女の顔を見つめた。
何て言うべき?彼女は僕に何の言葉を求めてるんだ?
僕もこんな風に敏感に考えすぎるのも人と違うところだけど。
しばらく沈黙が続いた。
その沈黙を破るように彼女がクスッと笑った。
なんだそれ。大人の余裕なのか?
「あなたも変わってるんですね。少し興味が沸きました。」
「興味？...もう関わる事無さそうなのに。」
「そんな酷い事言わないでくださいよ〜。」
「...仕事の邪魔です。」
「あ、ごめんなさい。」
こういうとこ、僕が一番嫌い。
正直、邪魔と思ってないし、これ以外関わる事がないとは思っていない。
無駄に、強がりすぎるんだ。
彼女の落ち着いた表情を一度みてツナマヨのおにぎりのバーコードに目を移す。
僕との身長差は10cmちょいくらいだろうか。平均の上くらいだ。
「3200wです。」
「...温めますかって言わないんですか？」
「は?...はぁ、温めますか？」
「おにぎりは温めるもんじゃないです。」
「はぁ...」
「幸せが逃げちゃいますよ〜。」
あんたのせいだよ。
溜め息の要因が一つ増えた。たった数分で。
でも会話する相手がいて嬉しい。
いくらソウルのコンビニだとしても2時間に一人くるかこないかのコンビニだ。
「じゃ、10000wで。」
「6800wのお返しです。出来ればもう来ないでください。」
「え、えー。迷うなぁ。」
「来ないで。あなたって本当にくだらない時間過ごしてますよ。」
「くだらなくないです。その人にとって大切だったらくだらなくないです。」
「...そうですか。人、それぞれですもんね。」
そう言ったとたん目を輝かせた彼女。
何だ、何だ。次は何なんだ。
「将来とか決まってますか?」
「...ないです。」
「じゃあ、今から歌手目指すってのはどうでしょうか。」
今、何て？
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作者名：50303号 | 作成日時：2019年6月29日 15時
