92話 ページ2
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──ぴんぽん、玄関のチャイムの音が鳴り響いた。
今の今まで談笑していた俺らは、示し合わせたように一斉に口を噤む。
家主のまふくんがゆったり立ち上がり、いい？と俺たちを見渡した。
「おう」
「任せろ！」
「うん」
それぞれ準備ができている旨の返事をする、うらたさん、坂田、俺の3人。
まふくんがしっかりカメラのスイッチを入れて、それから玄関モニターを覗きにいく。
はあい、という彼の声を合図に、うらたさんがわざとらしく腕時計に視線を落とした。
「坂田くん、今はいったい何時ですか」
坂田がそのうらたさんの言葉に、自分のスマホを見て時間を確認する。
うらたさん、腕時計見たんなら自分で言えばいいのに。
動画撮影だから、なるべく全員が話せるようにと気を遣ってくれているのだろうか。
「……15時半ですね」
実際のところは15時19分だけど、雑すぎる坂田が切り上げた時間を報告。
うらたさんが、「ざっくりしすぎ」とすぐに撮影しているカメラに自分のスマホのロック画面を向けた。
「はい、見ての通り15時20分です。らすく、今日の集合時間は？」
撮影慣れしてるなぁとぼんやり2人の様子を見守っていた俺に、急に話題を振られる。
ちょっとだけ驚いたけど、俺はすぐに首を傾げつつ答えた。
「13時半？」
俺の答えに、うらたさんが満足そうに頷く。
「そう。約束の時間から2時間……今ようやく、天月の野郎が到着しました」
「まふが今玄関出てて、たぶんそろそろ戻ってくるんやない？」
「やばいやばい、ざっと企画説明だけするな。今から天月にドッキリ仕掛けます」
「あれやんな、ガチ怒ドッキリ。遅刻に対して俺らがガチで怒ってて空気悪い、みたいな」
「俺らは今から怒ってるふりします。まふまふはもう既にやってくれてるはず」
そのままうらさかが企画の説明をしてくれるから、俺は黙ってそれを聞くことに徹した。
──あの後うらたさんが提案したこと──……それがこのドッキリ企画だ。
ただ待ってるだけってのもつまらないし、さすがに無断大遅刻は怒ってやらないと、という意見。
俺たちが天月くんの遅刻に怒っているような空気を作る──……いわゆる演技をする、らしい。
そんな演技なんてやったことないけれど、上手くできるだろうか。
そもそも俺、怒るの得意じゃないし。
大丈夫かな、と若干緊張しながら黙っていると、リビングに人が近付いてくる気配がした。
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暁☆(プロフ) - 月さん» 月さん！コメントありがとうございます✨️ 私の作品がきっかけでなんて、ほんとにほんとに嬉しいです！彼らの魅力が伝わっていたのなら、字書きとしてこんなに幸せなことはないです💕 15回目すごすぎます、行ってらっしゃいませ！笑 (10月14日 10時) (
レス) id: f3c28010ce (このIDを非表示/違反報告)
月 - この小説から大手歌い手さんにハマって、今や推し変して大好きになりました。きっかけを作ってくださってほんとにありがとうございます！何度も読み返したけれど、何だか勇気を貰える作品でとても好きです。更新楽しみに15回目行ってきます！ (10月13日 0時) (レス) id: 910387af12 (このIDを非表示/違反報告)
琉茄(プロフ) - 暁☆さん» 暁様のペースで更新してくださいね？急かしたい訳ではないので！のんびりと更新を楽しみにしてます！ (7月22日 14時) (レス) id: 50567171bf (このIDを非表示/違反報告)
暁☆(プロフ) - 琉茄さん» とっても嬉しいコメントありがとうございます✨️✨ すごく励みになります！Part1からなんて……！たくさんお待たせしてしまっていて申し訳ないです🙇♀️ もう少し更新できるように頑張りますね！ (7月20日 22時) (レス) id: f3c28010ce (このIDを非表示/違反報告)
琉茄(プロフ) - Part1から読ませて頂いております！読み手を惹き付けるとても素敵な作品だと思います！更新頑張って下さい！！！ (7月18日 23時) (レス) id: 50567171bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暁☆ | 作成日時：2023年7月12日 21時
