56話 ページ11
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「…っつ、つかれたぁ…」
──ようやく辿り着いた伊豆のサイクルスポーツセンターを前に、はあはあと弾む私の息。
朝のSHRに間に合わせるため全力でペダルを踏んだおかげで、もともとそんなに体力のあるわけでない私は思いっきりバテていた。
ちなみに真波くんは涼しい顔。さすがです。
「……でもやっぱり中には入れないよね。どうしようか…」
そしてそんなCSCの入口付近には、『総北高校様貸切』と書かれた看板がたてかけられている。
合宿なんだから当たり前だけど、関係者以外立ち入り禁止ともしっかり書かれていた。
「大丈夫。オレ入れるとこ知ってるんだ」
だけど真波くんはそんなこと気にもせず、イタズラっぽい笑顔を見せる。
入口には向かわず、ぐるりと方向を変えてロードを引き始めた彼の背中を、私は慌てて追いかけた。
「え、どこ行くの？」
…とゆーかこんな朝早くから、総北高校の人たちは練習しているのだろうか。
まだ練習してなかったら無駄足になっちゃうけど……まあ真波くんと走るの楽しかったし、結果オーライなのかな。
「偵察、Aちゃんもしたいでしょ？大丈夫だよ〜ちょっとお邪魔するだけだから」
「……もしかして悪いことするつもり…？」
軽い足取りで私の前を行く真波くんに嫌な予感がして、おそるおそる聞いてみる。
彼はチラリと私を振り返り、にこりと爽やかな笑顔を浮かべた。
「ちょっとだけね」
……真波くんってこーゆうとこあるんだよなぁ。
突拍子もないことを平然と言ったりやってのけたり……肝がすわっているというかなんというか。
たまに本当に1年生だよね…？って疑いたくなるもん。
「あーほら、ここここ！こっから入れるんだよ」
──そしてそのまま真波くんについて行った先。
私たちが通ってきたのはどうやら裏道だったらしく、何とCSC内の道とほとんど繋がっているような場所に出た。
ちょっと仕切りを跨いだだけで中に入れるような、そんな場所。
弾んだ声をあげた真波くんが、ひょいとロードを持ち上げる。
…！？ロードを持ち上げる…！？
「え！？待って待って、ロード！？え！？」
そのままサイクルスポーツセンター内の道へ何の躊躇もなく踏み入り、ロードを地面に下ろす真波くん。
え、そこ今総北高校さんの貸切ですよ…！？
「見てるだけってつまんないじゃん。せっかくだし走ろうかなーって」
「えええそれはダメ！」
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暁☆(プロフ) - poyocooooooさん» コメントありがとうございます！そんなことを言っていただけて光栄です✨️ 荒北さんも手嶋さんもとってもかっこいいですよね！推しを布教できて何よりです！笑 (4月30日 22時) (
レス) id: f3c28010ce (このIDを非表示/違反報告)
poyocoooooo(プロフ) - 弱ペダの作品あまり見かけない中でこんなに素敵な作品に出逢えてとても幸せです♡荒北さん推しだった私ですが、この作品を通して見事に新開さん推しになりました😍個人的に総北で手嶋さんと絡めたのが嬉しかったです✨手嶋くんいいですよね…！ (4月26日 4時) (レス) @page28 id: 7859abe11c (このIDを非表示/違反報告)
暁☆(プロフ) - 名無し20182号さん» コメントありがとうございます！！嬉しいです🥰 更新頑張りますね！ (8月23日 0時) (レス) id: f3c28010ce (このIDを非表示/違反報告)
名無し20182号(プロフ) - 神作すぎて一気見しちゃいました💞めちゃめちゃきゅんきゅんします！！更新応援してます❕ (8月17日 21時) (レス) id: f1e05d66bf (このIDを非表示/違反報告)
暁☆(プロフ) - ちるちるさん» コメントありがとうございます！！ 嬉しいです、頑張ります😭 (5月31日 14時) (レス) id: f3c28010ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暁☆ | 作成日時：2020年12月14日 21時
