山下健二郎、ツンデレはじめました。② (ページ4)

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ガチャ

「じゃあちょっと荷物取ってくるから待っとって」

って出てったけんちーの後ろ姿を見送りながら部屋の片付けを始める

女の子にしては無機質な部屋

必要最小限以外の家具はない

アロマオイルなんて置いてない

「荷物ここ置いてええ？」

それでも、
私のこの部屋は彼の匂いで溢れていく

『なんかはやくない？笑』

「また取りに行けばええかなって笑」

『じゃあその辺置いていいよ。お腹すいた… 』

冷蔵庫を見れば、
…なんもない…だよね、。失笑

「なんと予想出来たわ爆笑」

『 …ちょっとそこまで行ってくる』

「一緒に行ったるkk 」

『いや、でも、写真撮られたら… 』

と言いかけた私に

ぽすっ

と帽子を深く被せる

「余計なこと心配せんでもいい」

とサングラスをかけて私の頭を撫でる
帽子を被っていても分かる、けんちーの温かい手

『サングラス、柄じゃない』

なんて言う私は、素直じゃない。

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「人参とー、じゃがいもとー… 」

『何作るの？』

「シチュー ♪ 」

『寒いもんね』

と言うとけんちーは押していたカートから手を離し少し低い私の身長に合わせるように屈んで首に巻いていたマフラーを取り私の首に巻きつける

「暑いから持っときぃ」

と言いながら深く被っていた帽子を更に沈め、

ちゅっ

と甘いキスをした

『…っ /// 』

トンっ

と軽くけんちーの胸を押して赤くなったであろう頬を両手で隠す

ニシシと笑うけんちーの足を軽く蹴ってからカートを横から奪って先を早歩きで歩く私を

「いったぁ～い ♪ 」

って笑いながら追いかけてくる彼。

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