35ツン ページ36
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ピンポーン
ガチャ
「いらっしゃい。
…アホ女の、Aさん。」
『はい、何とでも言ってください…』
「そこら辺テキトーに座れ、なんか持ってくる」
『どうぞ、お構いなく…』
なんかすげー、負のオーラぷんぷん…笑
きちんと正座をしながら待つAにパスタとサラダ、キンキンに冷えたビールを出す
「ほら、昨日から何も食ってないんだろ？」
『……』
「何、オレの料理は食べれないわけ？」
『滅相もございません』
よっぽど腹が減っていたのか
女の子とは思えないほどの勢いでサラダを頬張る
『このパスタ、ひろくんが作ったの？』
「あ、それは…」
Aがパスタを口にした時、
ポタッ
『…あ、れ？………』
「涙が出るほどまずいの？どれどれ…」
『いや、違うの…このパスタ…』
パクッ
「…うわ、うまっ。
料理こんな上手だったんだ、健ちゃん。」
『え？…なんで』
「作ってもらったんだよねー、だからさっきまでここにいたの。健ちゃん」
.
そう、それはついさっき。
「ねぇ、健ちゃん。慰めてあげた礼にメシ作ってよ」
健「なんやその、彼女に言うみたいなセリフ笑」
「いいじゃん、じゃあ行くよ」
健「ったく、しゃあないな〜笑」
.
健「って、なんや、これ。」
「…てへっ」
健「可愛くないわ‼どうしたらこうなるねん！
冷蔵庫が泣いとるわ‼」
「だってさー、家であんまメシ食わねーし、ましてや料理なんてしねーし。」
健「あのな〜、最低限のモノは揃えとけや」
「はーい」
健「ったく、ん〜きのこもあるし牛乳は…」
鼻歌をうたいながら作ったのは…
健「健ちゃん特製♡きのことほうれん草のクリームパスタと彩り野菜の温サラダの完成や‼」
健ちゃんにしては、やるな。
健「このパスタな、普通のとちょいちゃうねん。山下家直伝やから笑 って、このメニュー…大好物や、アイツの」
無意識に作っとったわ〜って笑う健ちゃん。
健「慣れって怖いわ〜笑」
大丈夫だよ、それ食べるのオレじゃなくて、
……Aだから。
.
「なあ、正直にオレの質問に答えろ。
嘘は禁止」
『………』
ちゃんと、Aの気持ちが知りたい。
大事なメンバーの幸せの為だ、
オレが一肌ぬいでやる。
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作者名：マリ | 作成日時：2016年6月12日 14時
