君の隣の奪い合い【キングダム】

目覚め　_過去編_ ページ4

Aside

？「A」

誰かが私の名前を呼ぶ

起き上がろうとしてみるが体が鉛のように重い

目も開けられない

そして眠気ではない、何かが襲ってくる

何かを思い出せと言うふうに頭に激痛が走る

多分それは、

思い出したくもない記憶

大切な人が目の前で、

殺されてしまう記憶_______









『_______……ん』

ここで私は目覚めた。

辺りを見渡すと、見た事のない部屋に私は居た

不安に駆られる私に誰かが声をかけてきた

？「…起きたか」

…あ！この人私を買ってくれた人だ！

と思い、即座に

『せ、せんじつはどうもありがとうございました！」』

と、たじろぎながらも礼を言う。すると、

？「礼はいい、それよりも大丈夫か？」

と問われる

あ、この人は優しい人だな

直感でそう思った。

大丈夫だと言う旨を伝えると、どこから来たのかを聞かれる

まだ起きたばかりの上、幼いと言うことも配慮してくれていたんだと思う

ゆっくりとした口調で聞いてくれた

『…ちょうだとおもいます』

まだ呂律の回っていない口調で答えた

？「…家に帰りたいだろう、馬車を手配する故、それで『いえには…かえれません』

私はその人の言葉を遮ってそういった

失礼なことは百も承知だけど、

それ以上言われると泣いてしまう気がした

私の帰る家は

あの夜でなくなったのだから

『わたしのいえは……もうありません………。』

涙ぐんでそう言う私を見て、大体のことを察してくれたのだろう

大きな体で私を抱きしめて、「……分かった」と

その人は言った

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