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ホソクオッパと同室のジミンがやってきた。


「A〜ちょっとなんとかしてよ〜もう僕じゃどうにもなんないよ〜」


『めんどくさい。ほっとけばいい』


「そんなこと言わないで、このまま希望が絶望に変わったままじゃ、明日の練習地獄になっちゃう」



『えー』


ほらはやくーってジミンは部屋に連れて行こうとするけど、わたしは正直めんどくさい。



『朝ごはん食べてからでもいい?』



「でもこういうのって早めに解決しとかないとじゃん?」



『やだよ。めんどくさい』



「頼むよ〜同い年からの頼み」


無意識愛嬌マシーンジミンの攻撃に遭い、仕方なく部屋に行く。


わたしの背後にピトッとくっついたジミン氏。余計オッパを刺激しそうだけど、まあいっか。


『オッパ〜?朝ごはん一緒に食べようよ』




HS「…」



『今日はオッパのために、頑張ってホットケーキ焼こうと思ったんだけど、食べてくれない?』



HS「…ホットケーキ、食べる」



ドアの向こう側から、絶望兄貴の声がした。よしよし、今日は順調だぜ。


いつもならもっと愛嬌振りまかないとアクションを起こしてくれないからだ。



『じゃあリビングで待ってるね』




飛ぶようにリビングに戻ると急いでホットケーキの材料を探し出す。


ジミンもわたしも血相を変えて準備する。


太陽が昇って沈むまで長い時間をかけるように、オッパもまた絶望から希望へ変わるために長い時間を要するからだ。


ジミンには粉を計量してもらい、わたしは牛乳と卵を用意する。手際良く卵を割り入れて、牛乳も加える。

ジミンにヘラを渡して超高速で混ぜてもらう。


その間にわたしはフライパンを熱して待つ。


だまが無くなったのを確認し、適量フライパンに流し込む。


ジミンもわたしもホットケーキが綺麗に焼き上がるのを見ながら、ほっとため息をつく。



「これならヒョンも喜んでくれるよ!」



『だね!ありがとジミン!』



「じゃあ僕は誤解を招かないように、退散する」


『わかった。他のオッパたちを呼んできてくれる?』


「オーケー任せて」



勇しく走り去るジミンの背中を見送り、我が兄を待つ。ユンギオッパは、わたしが起きた後作業室に逃げたらしい。だからこのリビングには誰もいない。



ぺたぺたと足音が響く。



「Aおはよう」



寝起きと泣いたからか低い声のオッパ。


『おはよう!これオッパのために焼いたよ!』
オッパが席に着くと同時にホットケーキをテーブルに置く。

○→←とある日の宿舎



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作者名:こむぎ | 作成日時:2020年5月5日 2時

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