私の魔法【REBORN！】 (ページ21)

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標的20 ページ21

ｽｸ｢ヴァリアー専用の武器庫みたいなもんだ。｣

数々の武器が並んでいる。
剣や銃もあれば、斧やナイフ、更には弓矢などがある。

かすかに臭う血の匂い。
少し心地が良い感じがする。

見たことが無い武器も多数あり、私には勿体ない代物ばかりだった。いくら位するのだろうと考えてしまう。守銭奴の彼女の癖が移ったのかもしれない。

『私は…』

小さい歩幅で目的のところまで歩く。
私は彼がこれを使っているから私も同じのを使いたい。

『これがいい！！』

そう言って私が指さしたのは剣だった。
女の子でも扱えそうな細い剣。

スクアーロは認めてくれるかな、という心配があったが、そんなものはあっという間に消し去っていった。

一瞬だけ驚いたような顔をしたが、嬉しそうな表情を浮かべた。

ｽｸ｢Aなら選んでくれると思ったぜ。｣

俺はスパルタだぞ？、と言ってこの剣を取ってくれた。持った瞬間、相性ピッタリということが私でも分かる。
自分なりに解釈できていて良かった。

『勿論覚悟は出来てる！よろしくね、師匠？』

受け取りながらそうと言うと照れくさそうに師匠はやめろ、と言った。
あぁ楽しみだなぁ。

手渡された剣を眺めては振ったりしていた。
思っていたよりも軽く、易々と振れた。

ｽｸ｢身体に叩き込んでやるから準備しろぉ！｣

いきなり1戦交えることになりとても緊張している。
スクアーロには勝てるわけないが善戦はしてやる、と意気込んだ。

開始と同時にスクアーロは攻めてきた。
まるで獲物を見つけた鮫のように。

受けの体勢を取るがやはり力の差は凄い。
1振1振りがとても重たい。

『ｯ…！』

ｽｸ｢弱ぇぞぉ！！｣

カキン、カキン、とぶつかる金属音。
受け身ばかりで攻撃ができない。

喉元へと向く鋭い刃。
拾ってくれたばかりのことを思い出す。あの時とは全然違うってとこ見せなきゃ。

結局負けてしまった。

『くっそ…！！』

ｽｸ｢安心しろぉ、俺がついてやるんだからそこら辺のヤツらはみんな殺れるぞ。｣

不器用なりの優しい彼の言葉が心に染みた。

『うん、ありがと。』

書類で忙しいのにここまでしてくれるスクアーロに感謝しなくちゃね。