私の魔法【REBORN！】 (ページ19)

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車なのであっという間に目的地へ到達した。
音を立てずに気配を消してターゲットまで近づく。

ある程度魔法が届く範囲まで行き、魔法を放つ。

『やっぱり楽しいなぁ…』

ふふん、という意味のわからない鼻歌をこぼした。罪悪感というものはとうに無くなっている。
少し血が飛び散ったが気にしなかった。

少し風が吹いており、鉄の匂いがこちらまで来た。
残酷な殺し方をしてしまったが仕方ないだろう。
こちらの情報収集の為だ。

仲間が来る前に素早く探る。
それらしき書類を手に取って足早に去る。

『終わりましたー！』

車の運転手__オッタビオに報告すると逃げるようにして車が走った。

ｵｯﾀﾋﾞｵ｢お疲れ様です。｣

そう言って彼の手がこちらへ伸びてきた。
ぐっ、と頬を優しく何かを拭き取った。

ｵｯﾀﾋﾞｵ｢血、着いてましたよ。｣

『…ありがとうございます！！』

オッタビオとは今日初めて会ったため、車内で気まずい雰囲気が流れる。何故か緊張してしまいガチガチだった。
行きはまだ殺しができるというワクワクも相まってそこまで緊張しなかった。

ｵｯﾀﾋﾞｵ｢そんなに緊張しなくていいですよ。｣

『！』

『き、緊張なんてしてましぇ、あ』

ｵｯﾀﾋﾞｵ｢可愛らしいお方ですね｣

『かわ…！？』

ふふ、という笑みを零してまた車に向き合ってしまった。

城に戻ってすぐに出迎えてくれたのはスクアーロだった。
スクアーロの所までオッタビオさんと手を繋いで歩いた。

ｽｸ｢A…！ﾁｯ｣

私を見た後、隣にいるオッタビオさんを見て舌打ちを零す。手を繋いでいる事が気に食わなかったのだろうか？

私はまだ知らないのだ。
手を繋いでいる男がどれほどの男かを。

ｽｸ｢よくやった。報告書は俺が書いてやる。｣

手を広げてこちらに来いと目で訴えている。これは抱っこの合図だ。私はその合図に気が付き、一目散にスクアーロへ飛び込んだ。

『ん？報告書って…？』

ｽｸ｢やりてぇなら字を練習しろぉ。｣

『字……分かった！』

スクアーロに抱っこされたまま彼の部屋まで連れて行かれた。字の練習をするぞ、と嬉しそうにしていた。