day7【神楽亜貴】※リクありがとうございます! ページ8
「ちょっとまってて、もうすぐ終わるから」
そう言ってソファーに案内してくれた彼は有名なデザイナーであり、情報屋Revelのメンバーである神楽亜貴さん。そして私の大切な恋人である。
「ちょっと口ぽかんと開けてないでさっさと受けとって。コーヒーでいいよね?」
『あ!すみません。ありがとうございます』
「ハイハイ」
もうすぐと言うのに飲み物を出してくれるのは亜貴さんの優しさの表れだろう。本人に言ったらそんなことないと否定されそうだから言わないけれど。
「ここは、もっとレースを…いやこっちよりこっちか…」
亜貴さんは今日も忙しそうなご様子。そんな忙しい合間を縫って私と会ってくれている。それだけでも嬉しい。
「あ、A。僕コーヒー入れてくるけどいる?」
『いえ、大丈夫です。ありがとうございます』
「そ?わかった」
キッチンへ向かった亜貴さんを見送り自分のカップに手を伸ばした時、
カランッ
と何かが落ちた音がした。亜貴さんが使っていた色鉛筆だ。それを拾い机の上に置いた時、今制作しているものであろうデザイン画が目に入った。
『凄い…綺麗』
そこには白を基調とし、たくさんのレースがあしらわれたウェディングドレスが描かれていた。
「A?何してんの?」
『あ、亜貴さん。鉛筆が落ちたので拾っておきました』
「そ、ありがと…って!ちょっと!これみたの?!」
キッチンから戻ってきた彼は急いで私が見ていたものを隠した。まずいと思い
『ごめんなさい!鉛筆置いた時に見えてすごく綺麗だったから見とれてしまって…』
そう言うと彼は「はぁー…」とため息。やはりまずいことをしてしまったのだと落ち込んでいると
「本当は出来上がったやつを着せたかったのに、デザイン画だけで満足するなんて馬鹿じゃないの?」
『へ?』
「何腑抜けた声出してるの?これ、君用に考えてたドレスなんだけど」
『……えぇえ!?』
亜貴さんから放たれた言葉は全く頭に入ってこず理解するのに数秒かかった。今私のために考えてくれていたと言ったのだろうか…?
そう言って私の頭を少しだけコズく。訳が分からず驚いていると
「これ僕の将来のお嫁さんが着るやつなの。それでそのお嫁さんは君がいいなって思ってる。ここまで言ったらさすがの君もわかるでしょ」
そう言って急いで窓の方をむく彼の頬はいつもより赤く染っていた。それはきっと私もおなじ。やはり彼を好きになってよかった。
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ツバサ(プロフ) - リクエストなんですけど服部耀さんお願いします (2020年3月29日 11時) (レス) id: 569f9ab0cc (このIDを非表示/違反報告)
アニメLOVE(プロフ) - リクエストなんですが神楽くんお願いします! (2020年3月14日 22時) (レス) id: 3948edf683 (このIDを非表示/違反報告)
nshi(プロフ) - 槙くん、リクエストしたいです!更新楽しみにしています。 (2020年1月20日 21時) (レス) id: 689df7c616 (このIDを非表示/違反報告)
夢 - リクエストなんですが桧山さんお願いします 更新頑張ってください (2019年11月8日 0時) (レス) id: c6358938b4 (このIDを非表示/違反報告)
コロリン - めっちゃよきです!!!ありがとうございます!これからも頑張ってください!! (2019年6月29日 11時) (レス) id: 88bd50a5e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜月 | 作成日時:2019年6月25日 18時