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umehara side
『へ、?』
祐希「ごめんね笑 涙引っ込ませちゃった笑」
いやいや、笑ってますけれども
私の脳みそはもはやキャパオーバーで
心臓の方も動きすぎてて痛いし
向かい側に座っている祐希くんは目を細めて笑ってて
その笑顔いつものかっこいいやつね
ってそうじゃなくて!
『それって、あの、もしかして告白……ってやつ?』
祐希「ふふっ、うん、そう」
『私のことが……』
祐希「うん、好き。」
『………やばい』
祐希「俺もやばい」
『いやなんで私なん?!祐希くんの周りたっくさん美人さんおるやん!私なんて自慢できることなんか1個もあらへんし、バレーしか興味無いんやで?可愛くないやろ』
祐希「そうやって焦ったり照れると関西弁出るとこが可愛い」
だめだ。何言っても敵わん。
結構アピールしてたつもりではあると本人は言っているけど思い当たる節がこれっぽっちもなくて
選手の観察は得意なのに、選手では無い完全プライベートな彼を完璧に理解するのは出来なかったらしい
祐希「ってことだから、これからはガンガンアピールするんで、覚悟しとけよ?」
『は、はい』
祐希「カウントダウン始まった!早く、ジャンプするだろ?」
『あ!する!』
席を立ってテレビの前へ移動した私たち
カウントダウンの画面を食いつくように見てゼロになる瞬間を待つ
すると、左手に暖かい感触が伝わる
その正体は祐希くんの手で、いつの間にか手を繋いでた
祐希「来年こそ、俺が1番Aの傍に居られますように!」
ただでさえ告白されたことや手を繋がれていることにあたふたしてるのに、追い討ちをかけるようにあんなことを言うもんだから
思わず彼の肩にゲンコツを食らわせてやった
もちろん優しくだけど……
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作者名:林檎うさぎ | 作成日時:2023年12月23日 18時