マルチリンガル姉さん 2 (ページ9)

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umehara side

祐希「いただきまーす」

『いただきます』

祐希くんが火傷未遂したり私がお皿落としそうになったりちょっとしたハプニングがあったけど何とかできたお鍋

湯気が出てる暖かいお鍋は寒いこのイタリアの冬に沁みる

祐希「鍋にして正解。まじあったまる」

『イタリア寒いもんね。』

祐希「てかさ、あと10分で年越しってやばくない？」

『え、もうそんな？』

祐希「Aがお皿落としそうになるから」

『関係ある？祐希くんだって火傷しそうになったくせに笑』

祐希「あっは…」

明日も練習があるからお酒はお預けだけどお酒抜きでも祐希くんと話してると楽しいんだよね

かっこよく見えてるって、楽しいって思えるのって、やっぱり気になってるから、なのかな……

祐希「A」

『ん？』

不意に名前を呼ばれて何かと思い振り返る

すると祐希くんがさっきとは裏腹に真剣な顔をしてた

ちょっとこの雰囲気緊張する…

祐希「今年も1年間ありがとう。

毎日のように練習があって、代表活動もあって、今年もキャプテンやって、怪我もあって、これをやりこなせたのも乗り越えられたのも全部全部Aのおかげだと思ってる。

今年も俺を支えてくれてありがとう。

来年はオリンピックもあるからさ、俺頑張るから。

俺の事ちゃんと見ててくれる？A」

なに、急に。

今まで何回も年越しを一緒に過ごしてきたけど、こんなことを言われたのは初めてで

なんか、泣きそうになっちゃうじゃん

『うんっ、もちろんだよ。

私も祐希くんのサポートができてすごく楽しかった。
来年もまたその次もずっと見てるよ。』

もちろん、私の答えなんてひとつ

私が代表一年目から一緒で、見知らぬ地へ一緒に来て、何があっても祐希くんがいたからやってこれたも同然

そんな人のサポートをこれからはしないなんて誰が言うもんかっ

祐希「よかった。あ、あと、さ」

『なに？これ以上はほんまに泣きそう』

祐希「ふふ、ごめんね。その涙引っ込めちゃうかも笑」

『え？』

祐希「俺、オリンピック終わるまで言わないつもりだったんだけどさ、もう色々と理由つけるのやめた。」

『な、なに？』

祐希「俺Aのことが好きです。」

えっと、ん？？

爆弾発言、だよね？

本日二回目？これ私の体持つかな？