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ran side
『ねぇカルボナーラまだー?』
藍「さっきも聞かれたけどまだ5分しか経ってないんからな?」
『だってお腹すいちゃったんだもん』
藍「ちょっとまっててや笑笑」
『はぁい』
最近のクリスマスは1人でイタリアで過ごしてるから寂しい
ってAさんに言ったら
じゃあクリスマス空けときな?Aさんが行ってあげるよ
なんて思っても見なかったことを言われて
結局俺の家にご招待
まあ、その代わり藍のカルボナーラ食べたことないから作ってね、なんてわがままを聞いて作ってあげてるんやけど、急かしてくるんよこの姉さん
じっと座ってることに飽きたのか今は俺の家を探索中らしい笑
『この写真懐かし!』
藍「初めてイタリア来た時に撮ったやつやろ?」
『そう!現像して飾るとか可愛いとこあるやん藍ちゃん』
藍「せやろ?笑 てか藍ちゃんってやめてや、ちゃんって」
『西田がたまに呼んでるから呼びたくなんねん』
藍「だる、もお出来たからすわってや」
『やったっ!待ってましたっ!』
ぴょんぴょん飛び跳ねてこっちに来るAさんは可愛くて
たまに歳上なことを忘れてしまうほど
可愛いと思ったらバレーを見る真剣な顔はかっこいいし、運転したり街を歩く時は綺麗で
こんなにも素敵な女性なんよ
だから、好きなのにホンマに俺なんかが隣におってええんやろか
"彼氏彼女"な関係な訳やないのに考えてしまう
『藍?どうしたん?冷めるで?』
藍「Aさんて可愛くて美人なんやな〜て」
『……は?なによ笑』
藍「は?て酷ない?嬉しがってもええやんか笑」
『藍がそういうこと言うん珍しない?』
藍「そー?」
『ま、イケメン様から言われるのは悪くないわねぇ』
藍「俺ほんまに思ってるで?」
『ありがとありがと』
藍「Aさん、俺ちゃんと思ってる。意識してくれてもえええんやで?」
『ん……?』
藍「分からんならええわ笑 食べよ。カルボナーラに失礼」
『元はと言えば藍がなかなか食べやんからやん!』
藍「うるさい」
Aさんと出会って3年
Aさんに片思いしてから3年
我ながら一途やなぁとも思うけど
魅力的なAさんが悪いねんもんしゃぁない
クリスマスっていう特別な日だからか
目の前にいる人が綺麗だからかわからないけど
「意識してくれてもええんやで」
これぐらい許してくれてもええよな
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作者名:林檎うさぎ | 作成日時:2023年12月23日 18時