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#14 ページ14

umehara side









イタリアに来てから5年目に突入しようとしてる
最初にイタリアに行けって言われた時はどうしようなんて不安でなかなか決断できなかった。



けど、最高峰リーグで活躍している選手を見たりその中で引けを取らず点を決める祐希くんや藍を見ると来てよかったなって思う。










祐希「Aお待たせ」


『祐希くん!おはようございます!』


祐希「おはよ、今日なんか雰囲気違う」


『そうですか?』


祐希「うん、かわいい」









私の頭をポンポン撫でてにこっと微笑む祐希くんは
なんというかとてもかっこよくて




こんなにかっこよくて優しいのになんで彼女がいないんだか








『祐希くんって彼女いないんですか?』


祐希「なに急に笑」


『いや、かっこいいし優しいから居そうだなと』


祐希「いるって言ったらどうするの」


『こんな車で2人っきりでドライブとかやめた方がいいです』


祐希「いないから安心して。てか、Aしか誘わない」












この人はまたサラッとイケメンなことを……








今日はオフ
昨日祐希くんが買い物とかしにドライブ行かない?って誘ってくれた

そして今車で迎えに来てくれた祐希くんの隣に座っている






祐希くんとはもう5年も一緒にバレーの世界で戦ってるけど
未だにプライベートで二人っきりになるとドキドキする





車を走らせること30分ぐらい
オシャレな街並みを通りショッピングモールに着いた











『着いたっ!』


祐希「A」


『どうしました?』







運転席に座りながら私をじっと見る祐希くんは
何故か緊張してる面持ちで話しかけてくる






改まった感じでどうしたんだろう
何かあったのかな?











祐希「あのさ、今日だけでいいからさ……」


『はい』


祐希「えっと、敬語外して名前呼び捨てにしてくれませんか」


『へっ……?』


祐希「だめかな、」


『さ、さすがに』


祐希「俺楽しみにしてたんだけどな」


『うっ……』











頬をプクッと膨らませてハンドルに腕をかけている彼は
コートの中の彼とは別人のよう




もちろんそんな祐希くんには弱いのが私で
気がつけば縦に首を振ってしまっていた








祐希「よっしゃ、じゃあ行こ、A」


『祐希くん…!』


祐希「じゃなくて??」


『ゆ、祐希』


祐希「いい子」








ポンポン





グイッと顔が近づいて頭に手を当てられる


今日の祐希くんなんか違うっ!!

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作者名:林檎うさぎ | 作成日時:2023年10月27日 2時

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