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＊
望のくれる言葉は、いつもそう。
彼なりのはっきりした答えと、
わたしのことを考えてくれる気持ちが
いっぱい詰まっとる。
今まで何回望にこうやって話して
助けてもらってきたんか、
数え出したらきりがないと思う。
...誰と上手くいってもいかんくても、
この唯一無二の存在だけは
失いたくないって思うのは、
やっぱりわたしがずるいから。
「...A」
『...何？』
「今、望のこと好きになれたらええのにな、
って思っとるやろ」
『...望ってエスパーなん？』
「エスパーなんかもしれんな」
『...望だって、今、Aのこと
好きになれたらええのに、って思ってへん？』
「...Aってエスパーなん？」
『エスパーなんかもしれんな』
真剣な会話をしとったかと思ったら、
次はアホみたいな会話。
そして顔を見合わせて、2人で笑った。
望のこと好きになれたらええのに、
この人としあわせになれたらええのに、
ずっとこうやって笑ってられたらええのに。
...望、こんな時間を一緒に過ごすたびに
本気でわたしはそう思っとるよ。
けど、思ったからってそうなれるほど、
恋心って簡単なもんやないみたい。
今日は飲みすぎや、って席を立った望は、
いつものマグに2人分のココアを入れて
ソファーに座りなおした。
Aもこっちおいで、って手招きされて
隣に腰掛ける。
望の入れてくれるココアはいつも牛乳が多めの、
甘ったるいけど大好きな味。
「...ちなみにやけどな。
まだしばらくは答え出さんといて、
って言うたら怒る？」
『...何で？』
「今はまだ俺がAのこと独り占めしたいから！」
『...わたしが男の人と喋っとっても
嫉妬せんくせに』
「...ごめんなさい」
人懐っこい大好きな笑顔を見せながら、
望はそっとわたしを引き寄せた。
細いのに力強い望の腕にぎゅってされると、
心が穏やかになる気がする。
『...わたしずるいかなあ、まだ答え出せへんから
今は独り占めしといてって言うたら』
「...ずるくて結構、俺もやし」
...柔らかく笑う目に見つめられて唇が重なる
この瞬間が精神安定剤みたいになっとるやなんて、
やっぱりわたしはずるい。
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ひかり(プロフ) - はれなさん» コメントありがとうございます！世界観のファンやなんて恐れ多いです...でもめっちゃ嬉しいです（＾Ｏ＾）マイペースな更新になってしまいますが、今後も楽しく読んで頂けるように頑張りますのでよろしくお願いします！！ (2017年4月28日 9時) (
レス) id: 065cfa3c4f (このIDを非表示/違反報告)
はれな(プロフ) - 前回の作品に引き続き、公開中のクロスライン毎回更新が楽しみで、展開をドキドキしながら読ませていただいております。ひかりさんのペースで構いませんので更新心待ちにしております。作者様の世界観のファンです！ (2017年4月28日 1時) (レス) id: 745a96f7ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りり | 作成日時：2017年4月24日 10時
