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019 Taisyo ページ20
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好きだ、って叫ぶだけじゃ、伝わんないのかなあ。
「伝わってはいるでしょ」
「でも、リアクション変わらなくない？」
「伝わってるのと、応えてくれるのは違うじゃん」
「そうなんだけどさあ...」
「大きい声で言ったらいい、
ってもんでもないんだよ、分かってる岩��くん？」
そんなの、言われなくたって分かってますよ！
...って、さくちゃんは俺のこと思って、
優しさでそうやって言ってくれてるのに、
そんなこと思っちゃうんだからよくないよなあ。
今日も、思いっきり告白して思いっきりフラれた。
分かってる結果だけど、フラれた。
間髪入れずに『ごめんね』って、フラれた。
「先輩の好きな人ってマジで誰なの...」
『好きな人がいるの。だからごめんなさい』
先輩に、最初に告白した時に返されたその台詞。
もちろん、今でも一言一句覚えてる。
それ以降も同じフラれ方がずっと続いてて、でも、
先輩はずっと誰とも付き合ったりなんてしない。
だから、ちょっと、信じらんなくて。
先輩に、好きな人がいること。
俺のこと断りたいから、そのために、
わざとそういってるだけなんじゃないの、って。
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作者名：りり | 作成日時：2019年9月1日 20時
