＊ ページ42
＊
元ちゃんと優斗が所属するフットサルサークルは、
定期的に外の大学のチームと試合がある。
彼と付き合い始めてから、
「せっかくなんだし見においでよ」って、
試合のたびに声をかけてもらって、
いつの間にかサンドイッチを持って
応援に行くのが定番になってきたりして。
...行くと、宮近くんとか廉くんとか、
知り合いの子に茶化されて恥ずかしいんだけど。
「今日は何のサンドイッチ？」
『たまごとハム、レタスと照り焼きチキン。
フルーツサンドも作ったけど、いる？』
「え、食べたい。いちご？」
『いちごとみかんとキウイ。色が綺麗なようにね』
「...またみんなに取られそうになりそうだな」
『取られてもいいようにちょっと取っとくよ。
帰ってきたらまた食べたら？』
「...ほんっとAちゃんって、
俺のこと甘やかすの上手だよね、好き！」
ぎゅーって、本当に音がしそうなくらい、
元ちゃんはわたしを強く抱きしめ直して笑う。
「あいつ、たまに5歳児みたい」って、
自分だってみんなの弟分の優斗が言ってたけど、
こういう時、あながち間違ってないなあ、なんて。
そんな可愛い元ちゃんが、今日も大好きだ。
『お腹すいたでしょ、早く食べようよ』
「ご飯もだけど、Aちゃんも食べたいなー」
『...そういうの本当どこで覚えるの...』
「いろいろとね。そんで優斗に教えてあげてんの」
『優斗にそれはできないでしょ！』
「えー、できるかもしんないよ？優斗も俺も、
Aちゃんが思ってるより大人なんだからね！」
そう言って、ぐっとわたしを振り向かせて、
...ちゅ、ってフレンチキス。
「おはよう」
『...おはよう』
「顔洗ってくる！」
1回だけの、そっと優しいキス。
これが、わたしたちのおはようの合図。
味見したサンドイッチの味も、すごくいい感じ。
風に香る朝の雰囲気を身体になじませつつ、
少しだけついた寝癖を自分で触りながら、
洗面台へ向かうその後ろ姿を見られるのが幸せ。
寝起きにしか見られないふわんとした笑顔は、
わたしの心を十分すぎるほど満たしてくれる。
さあ、わたしも準備を急ごう。
わたしたちの休日は、始まったばかりなんだから。
(リクエストありがとうございました！)
＊
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 257人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SixTones」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
千(プロフ) - ありがとうございます！すっごく元ちゃん可愛くて最高でした。ゆっくりでいいので、これからも楽しみにしてます♪ (2019年5月26日 16時) (
レス) id: 9e904029aa (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - 千さん» だいぶお待たせしてしまいましたが、続編書かせて頂きました。リクエスト頂いてありがとうございました！ (2019年5月25日 8時) (レス) id: 6193b7c26e (このIDを非表示/違反報告)
千(プロフ) - ありがとうございます！無理しなくていいので、ゆっくり書いてください♪楽しみにしてます。 (2019年3月9日 7時) (レス) id: 9e904029aa (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - 千さん» コメントありがとうございます。楽しみにしてましたなんて嬉しいです...！元太くんの続編、了解致しました◎いつになるかはお伝えできませんが、近日中に頑張ります！引き続きよろしくお願い致します。 (2019年3月8日 7時) (レス) id: 6193b7c26e (このIDを非表示/違反報告)
千(プロフ) - 続編楽しみにしてました。良かったら松田元太くんのキュートなお年頃の続きを書いていただけたりしますか…？ (2019年3月8日 2時) (レス) id: 9e904029aa (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りり | 作成日時：2019年3月6日 21時
