Love Mixture 4

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『わたしエアバス初めて乗る...』

「海外は？行ったことあるよね？」

『何回かある、けど全部ボーイングだった！』

「機体の差、分かるの？」

『...前、飛行機見るのが好きだった時期があって、

その時の名残でそれなりに分かるだけ』









まさか、元カレの趣味だったとは言えない。

「そう」って普通に微笑んでくれる亮平くんが、

女性の機微に敏感な方じゃなくてよかった。









「席選ぶのギリギリになっちゃって」って、

チケットを持って進んだ先は後ろの方の座席。

マスクを付けていても帽子を被っていても、

念のため亮平くんを窓際に通すのは暗黙の了解で、

それは別に意識せずにやったことだけど、

彼は律儀にお礼を言ってくれて、安心して。

3人掛けの席の隣には誰も来なくて、

思わず嬉しくなって、そのままテイクオフ。









彼と、はじめての海外。

こんなの、わくわくしない方がおかしい。









ふわふわした気持ちのまま、頰が緩むわたしを、

亮平くんは笑いながら見つめてくれて。

「違うのひとつずつ頼もうよ、分けよ？」って、

機内食のカートを眺める目線が楽しそう。









彼の今日の仕事の話とか、その仲間の話とか、

話を聞きながら食べる食事は美味しくて。

楽しくなってつい、ワインをもらって、

持ち込んだチョコレートをつまんでいたら、

...すぐに、消灯の時間はやってきた。









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