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…何、今の。

一気に力が抜けて、その場に座り込む。









渡辺くん、いつの間にお酒抜けてたのよ…、

というか、もしかして、途中から酔ってたフリ?









ちょっとからかわれただけってことくらい、

そんなことちゃんと分かってる。

だけど、…あんな風に

男の人に近付かれたのなんて久しぶりで、

ちょっとだけびっくりしてしまった。









そう、それだけ…の、はず。









「Aさーん?戻ってきた?2杯目入れたよ!」

リビングから聞こえる、阿部くんの優しい声。

「阿部ちゃん俺にも入れてよ!」なんて、

突っかかる渡辺くんの声も乗っかって、

2人の慣れた掛け合いが廊下にちょっとだけ響く。









…どうしよう、翻弄されてどうするんだ。









どうにもならない感情が暴走する予感と、

「あ、いた、そんなとこいたら風邪引くよ」

って覗いた阿部くんの爽やかな笑顔、

そのアンバランスな現実が襲い掛かって。









阿部くんに促されて戻ったリビングに、

昔からそこにいたような渡辺くんの佇まい。

「それが言ってたクリスマスプレゼント?」って、

首を傾げる阿部くんに頷き返す。









「うわ、何これ誰に貰ったの?ガチじゃん」

『...ガチ?何が?』

「これ男の人がくれた?」

『え、うん、』

「じゃあその人、Aさんに本気じゃない?

こんな高い、でもちゃんと消耗品なの、

選んでくるあたり本気な気がするんだけど」

『えっ、何それ!?』









にこにこ笑いながら「気付かなかったの?」って、

...阿部くん、爽やかな笑顔で爆弾投げてるよ。

そこに割って入ってくる、...こっちも爆弾。









「Aさん、これ2杯目。はい、」

「ちょ、翔太、それ俺が入れたやつだから」

「そうだっけ?早くこっちきて一緒に飲もうよ」

「お前ずっといる住人みたいに言うなよ」

「これからはずっといるから!」

「本気で住む気なの!?お前とルームメイト嫌だ」

「何で!?阿部ちゃんまでひどいじゃん!」









…ああ、わたし、どうなってしまうんだろう。

これは、とんでもないクリスマスプレゼントだ。









まるで見えないシェアハウスの未来に、

突拍子もない渡辺くんの行動に、

振り回される予感だけを感じながら、

引っ張られるがままに2人の間に腰掛けた。










 

初夢ロマンチカ《Taiga.K》→←*



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設定タグ:ジャニーズJr. , King&Prince   
作品ジャンル:恋愛
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りり(プロフ) - みやちゃさん» コメントありがとうございます!そんな風に言って頂けて光栄です。阿部くんメインのお話、実は書いてみたいものがあったりします...落ち着いたら更新したいと思っているので、そのときまでお待ちください!今後もお付き合い頂けたら嬉しいです! (2018年12月24日 21時) (レス) id: 6193b7c26e (このIDを非表示/違反報告)
みやちゃ(プロフ) - コメント失礼します。りりさんが書くお話がとても好きなので、是非阿部亮平くんメインの長編のお話も待ってます…(´-`).。oO (2018年12月24日 17時) (レス) id: 0916b99464 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りり | 作成日時:2018年11月30日 0時

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