#17 ページ17
＊
「安井くんたちはよ来んかなー！」
『早く来てくれないと忙しくなっちゃうもんね』
「そうだね、はなせなくなる」
「今日新入りくんも来るんやって、俺らと同い年」
『へえ、その子もバスケサークルの子？』
「そう！ながつってゆうんだけど、
教育学部で体育の先生めざしてんだって」
「へえ、運動神経ええんや」
「すごいいいよ、バク転とかすぐやっちゃう」
テーブルを拭きつつ話す美勇人くんは楽しそう。
安井くんも岸くんもその新入りくんも、
美勇人くんはきっととっても大好きだ。
仲良しの人たちのことを話す時の美勇人くんは、
すごく優しい顔をしてて素敵だなって思う。
開店準備中の店にはまだ、わたしたち3人だけ。
廉が「もうええよな？」って、
飾られた大きなクリスマスツリーの灯りを付ける。
ぼんやり淡い、柔らかい光が店を華やかにして。
「...今日もきれいだね、」
『うん、綺麗！』
隣に並んだ美勇人くんと、顔を見合わせて笑った。
「準備お疲れ、ありがとな。さ、店開けますよ」
いつも通りの店長の一声で、
頷いた廉が表の看板を“OPEN”に変えた。
今日もバイト先でのきらきらした夜が始まる。
これまたいつも通りのくらいの感じで、
何組がお客さんがやってきて。
ふわふわした若い女の子たちが、
廉や美勇人くんに騒ぐのもいつものこと。
絡まれて面倒そうな廉を横目で笑ったりして。
「美勇人！きたよ！」
カランカランと、いい音と一緒に響いた声。
この甘い可愛らしい声は安井くん！
「こんにちは！」って岸くんの声が続いて、
美勇人くんが笑って対応しにいくのが見えて。
続いて最後に入ってきたのは、
背が高くて顔の小さい、...え、待って、この人、
『あ！！へたっぴジングルベル！！』
「えっ...！？覗き魔美少女！？」
＊
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 276人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りり(プロフ) - あきさん» コメントありがとうございます！嬉しいです。ゆっくりとですが、完結まで更新頑張りますので引き続きよろしくお願いします！ (2018年12月24日 21時) (
レス) id: 6193b7c26e (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - とってもおもしろいです！更新楽しみにしてます(^o^) (2018年12月20日 19時) (携帯から) (レス) id: cdcc880021 (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - 紗南さん» コメントありがとうございます。そんな風に言って頂けて光栄です（＾Ｏ＾）ゆっくりですが、更新頑張ります！今後もよろしくお願いします。 (2018年1月22日 19時) (レス) id: 065cfa3c4f (このIDを非表示/違反報告)
紗南(プロフ) - 今1番好きな小説です！更新楽しみにしてます！！ (2018年1月22日 16時) (レス) id: 25b5ad77e1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りり | 作成日時：2017年12月22日 12時
