Episode 0 ページ1
ピッ・・・ピッ・・・
無機質な音が部屋の中に充満する。
薄っすらと視界を開く。
白い天井と明るい電灯しか視界に入らない。
この空間には誰もいない。
・・・・・・なんでこうなるまで、言いたかった一言が言えないかったんだろうか。
何度も何度もいいかけて、その度に飲み込んできたこの言葉。
「*き」
きっとあの人なら言わなくても解ってくれると思っていた。
きっとあの人なら勘付いてくれると思ってた。
でも、それは勘違いだった。
そう決めつけていただけだ。
・・・・・・そう、思い込んでたんだ。
ちゃんと言えれば良かった。
ちゃんと気持ちを伝えれば良かった。
ちゃんと、自分の気持ちに正直になれれば良かったのに。
「ゴメンなさい・・・・・・」
今更言ったって聞こえやしないけど。
もう、届くことのない言葉だけど。
い
せめて、言わせて欲しい。
僕の本当の気持ちを。
一緒にいる時も。
笑いあっている時も。
切磋琢磨している時も。
悲しい時も。
僕の記憶の中には貴方がいた。
僕の心の中にいた。
心惹かれる自分がいた。
漢前なところも。
意外とお茶目なところも。
仲間想いのところも。
全部、
全部。
僕は・・・・・・。
「貴方の事が・・・・・・、ずっと、ずっと・・・・・・、
"大好き"でした・・・・・・」
ピッ・・・ピッ・・・・・・、
ピーーーーーーーーーーーーーーーー
無機質な音が終わりを告げる。
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作者名:蒼鴇 | 作成日時:2015年7月22日 18時