2話 ページ3
…
辺りを見回すと空を飛ぶ者や巨人並に大きな者、逆に1メートル程の小人。誰がどう見てもここは異世界だ。
『え、何で…？？』
私はさっき頭を殴られて死んだと思ったんだけど。
何をしていいか分からず立ち尽くしていると後ろから肩を叩かれた。
振り返るとそこにはつり目の女の妖狐が私の顔を覗き込んでいた。思わず後ずさるも妖狐は私に話しかけてきた。
「…人間かい？君。」
『…えっと…はい』
「人間が来たのは数十年ぶりだねぇ…珍しいもんだ」
『…そうなん、ですか』
「滅多に来ないわよ」
『へぇ……あの、私ここがよく分からなくて…』
「あら？それはお困りね」
そう言って妖狐は心配そうに私を見る。異世界に住む住人は危険と言われていたけど…頼っても良いのかな。逆に今は何が起きてるか誰でもいいから説明して欲しい。
「私ならこの世界にも詳しいわ。私の家で話しましょう。」
『じゃあ…』
??「ちょっと待ったー！！！！」
妖狐の手に自分の手を重ねた瞬間、背後から物凄い勢いで何かが迫ってきた。
??「そいつから離れた方がええで！お前を喰うつもりやぞ！」
突然そんなことを言われ、思わず妖狐を見ると優しそうな雰囲気から豹変しその男の声の方へ殺気を放った。
「ｯﾁ、余計な事を…バレたならしょうが無いわ。」
妖狐はそう言うと目の前にワープゲートのようなものを出し、そこに私を引きずりこもうとしていた。
流石の私でもこの妖狐がヤバいやつということに気付き抵抗する。
『え、力強っ？！』
非力そうな見た目からは思えないほど強い力で捕まれ抜け出せない。
もうゲートが目の前になった所で再び男の声がした。
??「こっちや！！」
聞こえた声の方へ手を伸ばすと今度はその男の方へと引きずり込まれる。
妖狐は私を引きずった勢いでそのままゲートに入ったらしく、振り向くと後ろには誰もいなかった。
??「いやー、お前危なかったな…あの妖狐人間界にまで行って人喰いよる奴やで」
そういえば妖狐って人を食べるんだったな…
と、ふと最近のニュースを思い出した。
そういえば今その妖狐から助けてもらったんだよね…お礼、言った方がいいかな。
『えっと…助けてくれてありがとうございました』
??「全然ええで！」
『…その、貴方は信じてもいい人何ですかね？』
助けてくれたのはありがたいが少し疑う自分もいる。
じっと目の前の男を見つめた。
…
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きのこの里(プロフ) - ぱやさん» ありがとうございます！そう言って頂けてとても嬉しいです…！話の進みほんっとに遅いんですがお付き合い下さい😌 (12月29日 9時) (
レス) id: 444b5d04f5 (このIDを非表示/違反報告)
ぱや - とっても面白いです!設定も神がかってるし尊敬します、頑張って下さい! (12月29日 9時) (レス) @page19 id: 9356563dac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きのこの里 | 作成日時：2023年12月18日 23時
