crescent～河井ゆずるの場合～ (ページ10)

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『んー！』

目を覚まし時計を見たら朝の7時。

で、どうやって帰ってきたんだっけ...？

タクシーかな...

それにしてもすごい夢やったなぁ...

なんか妙にリアルすぎた...

河井「おはよう、A。」

『えっ!?ゆずにぃ!?』

河井「なんやねん、その驚き方...あっ、もしかしたら昨日の全部夢やと思ってたとか言わんやろうな？」

『え...』

河井「やめてや、その図星ですって顔...へこむねんけど...」

『どこからが夢...？』

ゆずにぃがここにいるってことは、起きてゆずにぃがいたことは現実。

『ゆずにぃが克野君とのこと勘違いしてたのは？』

河井「あった。」

『.....ゆずにぃが私を好きって言ってくれたことは？』

河井「言うた。」

『私が好きって言ったことは？』

河井「聞いた。付き合うって話もあった。」

え!?

じゃあ、全部現実にあったことじゃん...！

河井「付き合うの無しとかある？」

『それはないですけど...』

河井「はぁ...良かったわ。俺頑張って言うたのに無かったことにされたらへこむで...」

『そんなことしないですよ...』

河井「てか、それやったら付き合うねんから敬語やめてや。彼女に敬語使われるとか嫌やわ。」

『か、彼女...！』

河井「え、彼女やろ？」

『いや、そうなんですけど...私誰かと付き合うの初めてで...』

河井「ホンマに？」

『はい...あ、うん...過去に好きな人はできても言わなかったから...』

河井「あのなぁ...仮にも彼氏の前で昔やったとしても好きな人とか言わんといてや。」

『あ...ごめん...』

河井「ええけど...じゃあ、Aの初めては俺がめっちゃ貰えるねんな。」

『え？』

河井「覚悟しといてや。」

『ちょっ...』

今回の風邪は良いこともおきたけどこれからが不安になることもおきた貴重なものになった。