crescent～河井ゆずるの場合～ (ページ26)

今日:5 hit、昨日:0 hit、合計:57,797 hit

ー３ページ26

少しの間待っていると、襖が開いた。

母「お待たせしました。」

河井「は、はじめまして！Aさんとお付き合いさせていただいてます河井ゆずるです。」

ゆずにぃは緊張で肩に力が入っていた。

それにお父さんも気付いたのか…

父「そんなにかたくならなくていいよ。」

河井「え？」

父「Aが選んだ人だ。別に強く当たるつもりは無い。」

意外だった。

娘の私からしても意外だった。

お父さんのゆずにぃへの対応がこんなに優しいなんて…

母「多分だけど、賢太郎に聞いたんでしょ？」

河井「まぁ…はい…」

母「私たち、あの子に叱ったことがあってね…トラウマみたいなの。」

河井「あ、そうだったんですか…」

あ、だから梅ちゃん怯えてた部分があったのか…

怖い怖い言うてたし…

父「1個聞きたいことがあるけど良い？」

河井「はい、もちろんです。」

父「ゆずる君はAと結婚するつもりはあるかい？」

『お父さん!?』

河井「もちろんあります。」

『ゆずにぃ!?』

河井「僕ももうすぐ40歳になります。結婚を考えていた時期にAさんに会って、この人しかいないと思いました。」

父「そうか。なら問題ないよ。」

こんな話聞いたこと無かった…

連れてきて正解だったかも。