" 初 " 恋【JK】 (ページ22)

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「…ヌナ、泣かないで、」

「…泣いてない、よ、(笑)」

泣きながら笑っているんだろうな

強がって、我慢しているんだろうな

それがわかっているのに、どうしようもできない

「何かあったんですか、一人で泣かないで」

「…ううん、大丈夫。」

話してくれないとはわかっていても、聞いてしまう

ヌナは何か大きなことを俺に隠していて

それを大切に守っている

「言いたくなかったら大丈夫ですけど、ヌナの力になれるんだったら、話を聞きたいです」

年下の俺では、頼りないかもしれないけど

カーテンを一枚挟んだ距離でもいいのなら

最大限ヌナに寄り添うから。

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次に聞こえてきた言葉は、残酷なものだった。

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「今日、私のお母さんの命日なの。」

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「三年前、事故で。」

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俺は、言葉を発することが出来なかった。

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そしてそのまま、一夜が明けた。

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