光と影【野坂悠馬】 (ページ23)

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それから

忙しい日々は始まった

フェスの話をした次の日

先生は振りを考えてきてくれて

私はその日1日で振りを完璧にした

でも

学校中を魅了するには

まだまだ練習が足りない

先生｢衣装は極力

シンプルな方がいいわね

この前の発表会に着たやつがいいわ｣

神崎｢ええ…あれお腹出てるし…｣

先生｢いいじゃない

あなた細いんだから｣

野坂｢その写真とかある？｣

神崎｢あー、ちょっと待って

あ、これこれ｣

野坂｢これいいね！似合ってるし

曲にも合ってる｣

先生｢じゃあ決定！｣

神崎｢えー…｣

フェスに出演することが決まってから

野坂くんは毎日レッスンに付き合ってくれる

その代わりと言ってはなんだが

毎日サッカー部の練習を見るようになった

それから

まだ部員とは話せないため

部員がいないところでドリンクを作ったり

ボールを磨いたりしていた

もう少し人と話せるようになったら

正式に入部も考えたい

先生｢じゃあA

明後日は衣装持ってきて

今日明日で仕上げるよ｣

いよいよ本番が

3日後に迫っている

ここまでやってくれた

野坂くんと先生のため

そして自分を変えるため

絶対に成功させる

_____________________

神崎｢本当にありがとう、野坂くん｣

野坂｢僕は提案ぐらいしかできてないから｣

神崎｢野坂くんがずっと支えてくれてたから

ここまで頑張ってこれたんだよ｣

｢それなら良かった｣と言って

微笑む野坂くん

ここ数日で気づいたことがある

それは、野坂くんへの気持ち

まだ出会って少ししか経っていない

でも、分かる

毎日、野坂くんに会えるだけで嬉しくて

他の女子と話してると

ちょっと嫌な気分になって

近くにいると

胸がきゅっと苦しくなる

私は、野坂くんが好き

けど

今は、まだ

野坂くんにふさわしい女の子になれてないから

この気持ちは胸に閉まっておくことにする

野坂｢A？どうかした？｣

神崎｢…なんでもない｣

フェスが上手くいったら

この気持ちを伝えられたらいいな