検索窓
今日:2 hit、昨日:11 hit、合計:16,665 hit

僕を殺すだけの簡単なカルマ ページ24

さとみくんのおかげで、あつ兄の真実を知った。

あつ兄と再会して、三日目。

あつ兄の仕事が休みで話をしようということでカフェに来た。

「あーんなちっこかったAがもう22歳やもんなぁ…」

「あつ兄…」

「迎えに何度も行ったんやけど、お前はおらん言われてな」

「家すぐに出たから…」

「んで、A」

あつ兄はにっこりと笑って言った。

「さとみさんには告白せんの?」

「んぐっ!?!?」

お茶が喉につまった。

なんでバレた?!

「お前の兄ちゃん舐めとんのか、すぐわかったで」

「しない」

「なんでやねん!」

「さとみくんはそういう風に私を見てないんやで」

「そんなんわからんやろ、当たって砕けるくらいしろや」

「あつ兄…」

そう言ってあつ兄は、振られたら俺んとこ来ればええやんって笑っていう。

推しだからこそ、あんまり言いたくないというのが本音。

告白して振られたら、推せなくなりそうで怖いのだ。

そう思いながら、家へと向かう。

相変わらず、家とは言えどさとみくんの家なのだけど。

家に入るとさとみくんはリビングにはいなかった。

つまり、編集か動画の撮影をしているようだ。

告白して振られたら?

この家を出なきゃ行けない。

それはなんだか嫌でたまらない。

「Aちゃん、おかえり」

「ただいま、さとみくん」

「どうかした?ぽけーっとして」

"当たって砕けるくらいしろや"

あつ兄に背中を押されてしまったな。

「あのね、さとみくん」

「ん?」

「私ね、さとみくんのことが好きだよ」

「…は?」

「推しだから、そういう好きもあるけど、その、一人の人として、好きだよ」

さとみくんにそうやって言うと、顔を真っ赤にするさとみくん。

え、思ってた反応と違くて、さとみくんは、たんま、って言って顔に手を当てる。

「えっと、それは、あー…男としてって捉えていい?」

そう言われて、カァァっと顔が熱くなる。

小さく頷くと、腕を引かれた。

トンッと胸に顔が当たると、さとみくんの匂いが鼻をくすぐった。

落ち着く匂いだ。

「俺も好きだよ」

さとみくんが耳元でそう囁いたあと、顎を持たれたかと思うとそのままさとみくんにキスされた。

啄むようなキスを何度もされた。

恥ずかしいのと嬉しいのとで感情が入りまじる。

「さとみくん、すき、すき」

「あんま、可愛いこと言うなよ」

そう言うとさとみくんは噛み付くようにしてキスをした。





鋭角の夜が明けるまで→←君の猫背に罪科は重すぎた



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (28 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
48人がお気に入り
設定タグ:さとみ , すとぷり   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

はちみつ(プロフ) - はのさん» 2度もコメントありがとうございます。どちらも読ませていただいておりました!特にこう言う界隈は他界隈への影響も大きので少しでもリスナーの意識が変わったらなーと思いつつ書きました。素敵な作品と言ってくださり、ありがとうございました! (2020年2月3日 2時) (レス) id: fdd37857b4 (このIDを非表示/違反報告)
はの - 二度目のコメント失礼します。完結おめでとうございます!更新お疲れ様でした!!こういうことがありえそうなのが怖いですよね…特にこの界隈は年齢層が低いのでそれも踏まえて、ですよね…考えさせられる素敵なお話をありがとうございました。次回作も楽しみです。 (2020年1月27日 1時) (レス) id: d7c684c614 (このIDを非表示/違反報告)
はの - お話の題名が素敵すぎます…!内容も面白いし現実的で凄く素敵です!こんな素晴らしい作品なのに素敵としか言えない自分の語彙力を恨みます…作者さんのペースで頑張ってください!応援しております!! (2019年9月16日 4時) (レス) id: d7c684c614 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2019年8月5日 3時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。