＃３３ ページ35
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｢おい、生きてるか？｣
ペチペチと頬を叩かれて薄ら目を開く
｢俺は剣術を使えねェんだコノヤロー!!!｣
聞こえたルフィの声に目を覆った
｢航海術も持ってねェし!!!
料理も、デザートも作れねェし!!
ウソもつけねェ!!
俺は助けてもらわねェと生きていけねェ自信がある!!!｣
｢シャハハハ、てめェの不甲斐なさを全面肯定とは歯切れのいい男だ!!!
てめェに一体何が出来る!!!｣
｢お前に勝てる｣
｢ったりめェだクソ野郎｣
『負けたら、船降りてやる…』
戦ってる場所は見えないけど
ルフィの顔が想像出来て笑った
ズルズルと起き上がって壁を背もたれにしつつ煙草を手に取る
ジッポに火はついたけど、煙草の方には移らなかった
諦めてプッと吐き捨てる
｢レイスお前腕…｣
『…折られた』
ギュッと足を抱えて座り、顔を膝に埋める
無理矢理動かせばビキッ、と痛むけど、それすら気にならない程に悔しかった
『っち、くしょう…畜生！畜生…！』
出し惜しみせずに、グローブを外せばよかった
もっと、暴れといたらよかった
もう意味の無い後悔を頭の中で連ねて、自己嫌悪に浸る
突然、体が傾いた
抱きしめられてる、と分かったのは何度も香ったことのある煙草のおかげ
｢治るまでは俺がお前の腕になってやるから
大丈夫だ、どんなお前でも俺はお前が好きだから｣
『ひっく…だって、ぇ…っ腕、あたしの…っ！』
｢バカ野郎泣くな、クソジジイが居ないだけマシだろうが
腕折ったとか言ったら死ぬかと思うほど蹴られるぜ？｣
料理出来ない、役に立たない奴なんて、船に要らないとか
言われたらどうすればいいの
『そ、れは…っやだ、けど』
｢ルフィは、お前が料理出来ないから船降りろとか言わねェよ｣
見透かしたような言葉にサンジの背に回した腕の力を強める
｢寝てろ、起きたらもう全部終わってる｣
『起きたら、腕治ってる？』
｢それはねェ、けど、医者に見せて最短で治すんだろ？｣
コクッと頷けば笑い声がして、頭をポンポンと撫でられた
｢じゃァ、睡眠取って体力つけとけ。お前関節も外れてんだろ？それ治すの痛ェし、｣
リズムよく背中を叩かれる
サンジの香りと温もりでウトウトしてきて、最後に聞こえたのはとんでもなく優しいおやすみって声だった
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祥(プロフ) - こねこさん» わぁぁ！ありがとうございます(*´ω｀人)頑張りますねっ！ (2018年1月10日 6時) (
レス) id: cb00cb1df7 (このIDを非表示/違反報告)
こねこ(プロフ) - こんばんは^^*とても面白いです…！更新頑張ってくださいね！応援してますっ (2018年1月9日 18時) (レス) id: be237ed739 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：祥 x他1人 | 作者ホームページ：http://Nano
作成日時：2017年12月27日 4時
