［○○○］吸血鬼とは色情狂です？ (ページ19)

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番外編Ⅱ ページ19

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｢ハルちゃん｣

『はいですぅ』

返事をしながら振り返ったハルは、コアラを見て頬を緩めた

それを見てコアラも笑顔を浮かべながら要件を伝え、その後気になった事を聞いてみた

｢あのね、ハルちゃんとサボ君はデートとか行かないの？｣

『でーと、は多分サボさんが気を使って誘われませんねぇ』

吸血鬼ですしぃ、と付け足すハルの首に腕が回った

｢よーハル、楽しそうだな？｣

『サボさんっ』

後ろから回された腕が一瞬で誰のものかを理解する辺り凄い

クルッと体を反転させてサボの首に腕を回し抱きつく

背中から抱き着かれるのはあまり好きじゃない

｢んで？何の話？｣

その状態で話し始める辺りいつもの事なのだろう

｢デート行かないの？って聞いてたところだよ｣

『ですですぅ』

スリスリと甘えるように頬を寄せるハルの頭を撫でるサボは愛しい者を見る優しい笑顔を浮かべている

｢デートなぁ…｣

コイツ外出れねェだろ、と言いたげな顔にハルは頬を膨らませる

『1日出るくらいならできますよぉ？』

｢その次の日倒れるんだろ？｣

『うっ…』

日光がダメならばマントやら帽子やら色々対策はある筈なのだが、目の前で繰り広げられる痴話喧嘩の様な言い合いに入り込む気力もない

仲がいいのはいい事だし理解しているが、目の前でいちゃつかれるのは疲れる

｢もぉ！イチャつくのは部屋でしなさい！｣

ハルの首筋に顔を埋め始めたサボに怒鳴る

デートの話からどうやってそこに繋がるのか

心底知りたい所ではあるが、惚気を聞く気はゼロだ

他所でやれ

｢ありがとな、コアラ｣

すれ違う際に囁かれた言葉からして今から部屋に行くのだろう

勝手にやってくれ、切実に

『あ、のぉ…サボさん？』

｢ん？｣

いや、ん？じゃねェよ、という文句もそこそこに首筋を舐められる

なるほど、理解した

1つ溜息をついて目を合わせれば、深いキスが落とされる

もう、好きにしてください

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結局そこに行き着く