[実況者] 実況者さんの妹さん[キヨ] (ページ10)

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なーなページ10

reto.side

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キ｢あぁあぁあぁあぁあぁあぁ｣

レ｢うるさいんやけど、帰れや｣

レトさん冷たいーとか言いつつ帰る気のないコイツ。
迷惑やからやめて欲しい。

レ｢どーせAちゃんと何かあったんやろ？｣

キ｢……｣

毎回こうだ。
何かあっては俺の家に来て、肝心の内容は話さない。
別にえーけど。

レ｢口滑って告ってもーたとか？｣

肩が跳ねる。分かりやすい。

キ｢んー…逃げた。｣

レ｢は？｣

キ｢今日は、…今日も、か。逃げてここに来た｣

レ｢ふーん｣

珍しく弱々しい声。
何を怖がってるのか、何に怯えているのか。

レ｢何があったんかは喋ってくれへんのやろ？｣

キ｢今日は、話す。｣

レ｢珍し｣

全部、1つ1つ説明してくれるキヨ君は、怖がってるというより寂しがってて。

レ｢アホやなー｣

キ｢はぁ？酷くね！？俺珍しくこんだけ悩んでんだよ！？｣

レ｢はぁ…いつからキヨ君はそんなにヘタレになったん。好きなんやろ？Aちゃんの事。｣

目を見開いて驚いてる。

レ｢なら、何があかんの？いつまで逃げ続けんの？｣

よっぽど、アホらしいわ。

レ｢足掻けよ。今までしてこなかった分。今まで逃げてきた分。自分の好きな奴の為に。｣

光る俺の携帯。
チラっと覗くと見えるメッセージ。

キ｢レトさ…｣

やっと口を開いたのに被せて声を出す。

レ｢キヨ君、もー帰り｣

キ｢え、何で！？｣

その目なら、大丈夫やろ。
知っとる？俺が追い出すの、初めてやねんで。

レ｢何？俺の話聞いてちゃんと話そうと思わんかったわけ｣

キ｢いや思ったけど…｣

レ｢なら帰って。いい報告、待っとるから。｣

キ｢…、おう。｣

ありがとな、とだけ言い残して去る背中に呟いた。

レ｢こんなん来たら返すしか無いやん？｣

Aお兄ちゃん、返してください

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