ろーく ページ9
Fuji.side
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辛い、か。俺もだよ。
「ねぇ私の事ちゃんと好き?」
フ「んー?何で?」
この会話は何度目だろう。
「1回も好きって言ってくれないし全然楽しそうじゃないもん…。忙しいのは分かってるけど、気持ちを知らないまま一緒にいるのは辛いよ!ねぇ、好きって言って?」
フ「…ごめんね?」
腫れた目を擦って俺の家から出ていく彼女。
を眺める俺。
この光景も何度目だろう。
フ「……バカらし」
自分の気持ちを知ってから、俺は遊ぶようになった。
親友の恋。
例え許されない恋だとしても、応援しようと決めたのに。
その親友の愛した人を、
俺も愛してしまったのだ。
本物の恋を、愛しいと思う気持ちを知ってしまったから。
今日も俺は君への気持ちを忘れさせてくれる女の子を探し求めて歩く。
『フジくーん!』
ふと聞こえる俺を呼ぶ愛しい声。
フ「どうしたの?キヨと喧嘩でもした?」
気持ちを隠し、笑う。
フ「好きなら好きでいいじゃん!」
好きな人の話とか、聞きたくないのに。
嫌われたくなくて背中を押す。
『いってくる!』
フ「いってらっしゃい」
頬を伝った涙は、異様に冷たかった。
フ「いかないで」
なんて、ね。
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作者名:祥 | 作者ホームページ:http://Nano
作成日時:2017年6月6日 17時