[実況者] 実況者さんの妹さん[キヨ] (ページ35)

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さんじゅういちページ35

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泣き疲れたのか、俺の腕の中で眠ってしまったAをベッドに寝かせる

唯でさえあの男のせいで精神的に辛い筈なのに、母親が来たなんて

キ｢言えねェよ…｣

目尻を赤くして気持ちよさそうな寝息を立てるAの瞼を撫でる

通知の音に携帯を見れば、フジとヒラから心配したメッセージが届いていた

取り敢えず大丈夫だという旨を伝えて、またAに目を戻す

『ん…ぉ、にぃちゃ…』

手を握ってれば聞こえた声に顔を見るも、寝言だったみたいで

その頭を撫でていれば、自然と俺も眠りについた

『ん…』

目を開けて見えた見慣れた天井に、自分の部屋か、と納得する

それと同時に何でここにいるんだろ、と体を起こした時に右手とその方に違和感を感じて、そこを見れば

ベッドに突っ伏して寝ているお兄ちゃんがいた

その手には私の手が握られている

『ごめんね…』

心配かけて。小さく呟いて何回も染めてる癖に綺麗な髪を撫でる

金髪時代好きだったな…とか考えて笑みが零れた

『好きだよ、ありがとう』

今は黒くも赤い髪にキスを落として顔を離した時、やられた、と思った

キ｢随分サービスがいいな、A！｣

『いつから起きてたの…』

意地悪く目を細めて笑うお兄ちゃんの顔がそこにあったから

キ｢頭撫でてくれたし、キスもするなんてな！｣

最初からかよ、と赤いであろう顔を隠すように頭を抱えてると、手に何かの感触

見れば、お兄ちゃんがキスを落としていて、軽快なリップ音と共に離された

『あほ…』

キ｢そんな俺が好きなAもアホだよな｣

『うっさい！』

恥ずかしくてわしゃわしゃと頭を撫でて立ち上がった

『ご飯作ったげる…あと』

ありがと、と聞こえるか聞こえないかの声で呟いた

でも、多分聞こえてたんだと思う

だって、私の大好きな満面の笑みを見せてるから