さんじゅう ページ34
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取り敢えずAが落ち着くまで待つために、ヒョイと抱き上げてリビングへ向かう
今までフジとヒラとやってたゲームが付きっぱなしで、テレビの電源を切った
『ごめんね、遊んでたのに…』
キ「いや、大丈夫だ。Aが1番だからな」
優しく、というのを意識して笑いかけてやると少しばかり安心したように笑い返してくれた
キ「無理だけは、すんなよ」
話さなくてもいいけどな、という前半部分を省略して伝える
『…うん』
若干鼻声になった気がして、Aの頭を自分の胸に押し付けた
キ「A、好きだ」
空いた手で小さいAの体を強く抱きしめる
『ば、かぁ…』
怖かったと嗚咽混じりに伝えられ、より腕に力を入れた
あいつが元カレで、こんなに怯えていて
あの男とAが付き合って居た頃に何かがあった何て明らかで
Aをこんなにするあいつに腹が立って
何よりその頃に、Aの辛かった時にそれに気付けなかった俺に腹が立った
なのに
俺の腕の中で震えて泣きじゃくるAが
可愛くて
愛しくて
誰にも弱さを見せようとしないAが
全部自分の中に溜め込むこいつが
俺に頼ってくれてる
それがどうしようもなく嬉しかった
そっと、Aの頭にキスを落とす
キ「ごめんな、気付いてやれなくて。ごめんな、」
不謹慎で、最低な俺を
どうか、許してくれ
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
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作者名:祥 | 作者ホームページ:http://Nano
作成日時:2017年6月6日 17時