[実況者] 実況者さんの妹さん[キヨ] (ページ31)

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にじゅうななページ31

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何のために居るんですか。

よく話しかけれましたね。

帰ってください。

私はあなたが嫌いです。

あぁ、どうして何の声も出ないの。

私の、バカ…

｢Aじゃん！うわー、すっげー久しぶりじゃね？｣

元気してたか？と言いつつ伸びてきた手に肩を震わせる。

やだ

やだ

やだよ

お兄ちゃん…

｢…彼氏いんの｣

トーンの下がった声により一層体が固まる。

ダメだ、本当に…

この人を前にすると、私は何も出来ない…

怖い…

｢…ふーん｣

黙ったまま喋らない私に呆れたのか曖昧な言葉ばかりを吐き出す"その人"は、

やっぱり、

何を考えてるかなんて、分からない。

でもどうせ、｢呆れ｣なんかじゃない。

多分、きっと、怒ってる。

『…っ、…、ぁ』

１つ大きな深呼吸をしてゴクリの生唾を飲み込んでから出した声は、思ったより震えていて。

｢…ん？｣

なんて、笑顔で言われたら、もう。

あぁ、蛇に睨まれた兎の気分。

こーゆーとき、真っ先に思い浮かぶのがお兄ちゃんって…。

良いのか悪いのか分かんないな…

お兄ちゃんの優しい笑顔を思い出して、少しだけ心が軽くなる。

『彼氏は、居ますよ。だって、先輩とは別れたんですから。』

1度出してしまえば、その簡単さに気づいてか。

いつになくスラスラと言葉が溢れる。

『それよりも、何でこんな所に居るんですか？先輩の家こんな所じゃ無いですよね。』

大丈夫。

後ろは家で、

お兄ちゃんが居て。

それだけで、私は大丈夫。

キッと睨みつけるように言う。

｢…へぇ。いい目、するようになったじゃん？｣

そう呟いたかと思えば私の顎を掴んで引き寄せられる。

あぁ、キスされる。

そう、思った瞬間に

｢俺の可愛い妹に、何してんだ｣

あぁ、やっぱり。

大好きです。

『お兄ちゃん…！』