じゅーう ページ13
Fuji.side
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キ「俺ら、付き合うことになったから!」
『うるさ…』
最俺で揃った日。
突然の報告をされた。
まぁ、されるとは思ってたけど。
大声で叫ぶキヨ。迷惑そうにしてるAちゃん。
それでも、2人とも嬉しそうな顔。
フ「良かったね、Aちゃん。背中押した甲斐があったよ」
キヨは無視してAちゃんに話しかけるともっと幸せそうな笑顔が返ってくる。
『フジくんありがとう!あの時のフジくんカッコよかったよっ!』
あぁ、もう。
そんな笑顔を見せないで。
そんなに嬉しい言葉を吐かないで。
フ「アハハ、ありがと。」
大好きな君の笑顔で、俺の恋に終止符を。
「幸せになってね」そう言って外へ向かう。
キ「あれ、フジどこ行くんだ?」
フ「ん?ちょっとコンビニ。飲み物買ってきてやるよ感謝しろ」
振り返らずに真っ直ぐ進む。
君を見たら涙が溢れそうだから。
『行ってらっしゃい!』
フ「…いってきます。」
外に出て、気づいた時には涙が出ていた。
フ「バカだなぁ…俺…」
「ほんっと、バカだよねぇ」
小さく呟いた瞬間に聞こえる聞き慣れた高めの声。
フ「付いて来てとか頼んでないよ」
.
.
.
フ「……ヒラ。」
ヒ「んー?なんとなく付いて来ただけだよー」
フ「そ、何か買ってきてやろーか?」
涙のあとを見られたくなくて振り向かずに話す。
ヒ「んーじゃあ頼んで戻ろっかな」
フ「おー」
ヒラは変に勘が良いから泣いてたって悟られないように無理に出す明るい声。
フ「じゃ、行ってくるわ」
ヒ「はーい」
ヒラヒラと手を振って元の方向へと足を向ける。
ヒ「あ、フジ」
1歩踏み出した所で呼び止められた。
フ「何?」
ヒ「頑張ったね」
そう言われた途端零れる1粒の涙。
フ「俺は、何もしてないよ」
震える声を堪えて呟く。
ヒ「好きな子のために自分の恋を諦めるのは、普通はできないよ」
そう言いながら俺の前へと回り込むヒラ。
相変わらず察しがいいなぁ…
フ「なぁ、ヒラ………。肩、貸してよ」
ヒ「いいよ。」
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作者名:祥 | 作者ホームページ:http://Nano
作成日時:2017年6月6日 17時