“市“国は世界会議に出るそうで。【ＡＰヘタリア】 (ページ7)

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Episode Ⅴ ページ7

『……つ、つかれた…』

「ヴェー！お疲れバチカンー！」

せ、世界会議ってこんなに疲れるものだったの…？

あの後、世界会議が始まったはいいものの、アメリカは自由奔放だしフランスは全裸になる(股間のバラは除く)しイタリアは我儘だし…

疲れた…

『イタリアのせいでもあるから…』

「ヴェ！？」

『…はぁ…』

「で、でもでもバチカン！」

『？』

「楽しかったでしょ？」

机に突っ伏して溜息をつく私に、イタリアは焦ったようにそう言ってくる。

たしかに…

今迄は、イタリアや兄ちゃんがいるし、私はローマの中の国だから、行かなくてもいいって思ってて。

毎日、朝はお祈りして。昼は街を見て回ったり、孤児院でこどもと遊んだり。夜は星空を眺めながら一日に感謝して。

そんな、変わらなくて、変われない、いつも通りな日常が駆け抜けて言って。

でも、今日は、イタリアでもロマーノでもない、他の国と関わって。

疲れたけど、自分の国(いえ)の歴史や文化に関心を持ってくれたり、一緒に話し合いしたり。

結構…。

『楽しかった…かな』

「でしょでしょ！ならいいじゃん！」

喜ぶイタリアの顔を見れば、１度頷いて。

楽しかったけど、どこか物足りなさを感じていた日常からかけ離れて、スリル満点で、面白くて、だけど楽しい、そんな日常が、これから訪れるのかな。

そう考えると、自然と頬が緩んで。

『…イタリア…。わたし、すこしねる…』

イタリアの了承も聞かずに、私は夢の中へ。

最後にイタリアのおやすみ、の声と、日本かな？の声が聞こえてきたのは、気のせいじゃないと思いたい。