【どうして】京都出身個性派歌い手、なぜか人気歌い手に知り合ってしまいました【こうなった】 (ページ17)

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ありそうでなかった…？ Ⅳ ページ17

『はぁ…。』

結局、３日経ってもまだ迷っていて。

今日だって、集中しなければ行けないはずのここ、会社の一つのパソコンの前で、溜息をはいている。

「…篠原ちゃん。大丈夫ですか～？」

『……安西さぁん』

溜息をつきながらキーボードに手を置いている私に、いつものように癒されるようなゆったりとした話し方で話しかけてくれるのは安西(あんざい)巴音(ともね)さん。

うちが所属している部署の方で、うちの頼れる先輩。
マイペースでおっとりしてる、その場にいるだけで癒されるは和むは、空気を柔らかくしてくれる人。
今日もゆるふわなロングヘアーと茶色の垂れ目がかわいい…。

「篠原ちゃん最近元気ないね？どうする？飲みに行く？」

和んだ空気に安心して思わず安西さんに抱きついたうちの向かい側の机からひょこっと顔を出して言ってくれたのは

『折原さん…！』

頼れる先輩２人目、折原(おりはら)千鶴(ちづる)さん。

安西さんと同じ、うちの所属している部署の頼れる先輩。
お酒好きで暴走気味な所があるけど、姉御肌で明るい、お姉さんのような存在。
今日も綺麗な絹のような黒髪ストレートを、頭の上でお団子にして、ズボンタイプのスーツがよく似合ってる。

「あ、ちづちゃん～。いいね～。３人で飲みに行こ～。今日は皆早めに上がれるでしょ～？」

『はいっ！』

「いえーい！じゃあ決定ね！篠原ちゃんの悩みも解決してあげよう！」

「だね～。」

『えぇっ！そんな悪いですよ！』

「全然！可愛い後輩の悩みだからね！」

「うんうん。ちづちゃんの言う通り～。先輩に相談しなさいね～」

この２人の先輩には、私が歌い手だと言うことを言っている。

しかも、悩みを聞いてくれるし、動画も見てくれる。さらに、アドバイスもくれるから、本当に頼れる人たちだ。

「じゃ、あと数時間、がんばろー！」

「『おー！／お～！』」

さぁ、夜が楽しみだ